74:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:36:43.21 ID:+K74wEm20
彼は手に持った刃を、見えない目で馬の横っ腹に突き立てた。腹から臓腑があふれ出し、黒泥のような血がアスファルトへとしたたり落ちた。
悪霊の掌がどす黒く、光っていた。練りあげた光弾を狙いも付けず、ただ闇雲に打ち出し続ける。
着弾した地点が溶け出していた。怒り狂い暴走する黒馬に乗り、死の銃弾を暴走機関のように幾重にも打ち出す!
75:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:37:31.20 ID:+K74wEm20
ダイヤ「あの光弾は生命力で出来てる…削った魂を少し喰らっていたみたいね…首を落としたからいずれは死ぬけど…あの様子では、放っておいたらどれだけ被害が出るか分からない…」
ルビィ「あ……ぁ……」
76:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:38:14.10 ID:+K74wEm20
ダイヤ「…私達が“死神”として…姉妹として産まれ落ちてからそれは変わりません」
ルビィ「…………お姉ちゃん」
ダイヤ「時間が無いわ、一つだけ私に作戦があります」
77:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:39:14.46 ID:+K74wEm20
悪霊は、少し落ち着きを取り戻していた。漆黒に輝く光弾を放つことを止め、自らの首を落とした犯人を探しているようだった。
78:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:39:55.23 ID:+K74wEm20
「ァァ……ァァァァァ!!!!」
その言葉に反応してか、はたまた傷つけられた怒りを持ってか、悪霊は猛然とダイヤにむかって突進し始める!
79:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:41:18.55 ID:+K74wEm20
ルビィの居る場所にたどり着くと、ダイヤは足を止めた。地面に置かれた荷物を拾い、握りしめる。
手にしたのは浦の星の生徒なら誰しも、常日頃から使っている鞄、スクールバッグ。
80:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:43:00.00 ID:+K74wEm20
ダイヤ「ルビィ、やりなさい!!」
ルビィ「うん!!お姉ちゃん!!」
81:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:45:23.68 ID:+K74wEm20
「アアア……!!!………ァァァァ……」
おびただしい数の短剣の射出を食らった悪霊は馬から崩れるように落ち、日に焼けたアスファルトの地面に叩きつけられた
82:名無しNIPPER[saga]
2018/08/17(金) 00:46:24.51 ID:+K74wEm20
ダイヤの組み上げた最大火力、黒き炎の如き力の奔流がその一帯の空間を焼き尽くすかのように力を振るった
純粋たる破壊、死の観念。全力を纏ったその権能は一つの魂を焼き切るには十分な力であった
83:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 00:47:38.27 ID:+K74wEm20
ルビィ「ハァ…ハァ……」
ダイヤ「ルビィ!?大丈夫…!?」
ルビィ「うん……だ…いじょうぶだよ……お姉ちゃん」
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