【トトリのアトリエ】トトリ「わたしには甘えていいよ」
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1:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:45:46.47 ID:FHmivZwr0
アトリエSSです
百合注意

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2:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:52:17.67 ID:FHmivZwr0
「おねえちゃん達、ありがとう!」
「ふふ、どういたしまして。もうはぐれちゃダメよ」

 女の子はミミちゃんに大きく頷いて、お母さんと繋ぐ手に力を込めた。

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:52:57.17 ID:FHmivZwr0
 それはきっとミミちゃんのおかげだと思うけれど。

 意外にもミミちゃんは子供をあやすのが上手だった。愚図る女の子を優しく諭し、見事に彼女の機嫌を直してみせた。

 わたしはその様を見ながら、彼女のお母さんの話を思い出していた。泣き虫だったミミちゃんを優しく慰めていた、優しいお母さん。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:53:44.61 ID:FHmivZwr0
 アトリエに入るとさっさと荷物を片付けてしまい、ソファに座って深々と体を沈めた。

「ふへあぁ…やっと人心地ついたよ」

 久々のアトリエの空気を吸って安心しきった声を出す。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:54:15.47 ID:FHmivZwr0
 彼女にとって貴族としてふさわしく振る舞うことは、亡くなった母への誓いで、生き方そのものだ。一流の冒険者として名を上げたし、迷子の世話だってこなしてみせる。でも、その誓いを称えて、休むことを許してくれる人はいるのだろうか。わたしにはお母さんがいなくても、たくさんの人が周りにいた。じゃあ、ミミちゃんには?

 ついさっき見たあの横顔が思い起こされる。

「わたしには甘えていいよ」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:54:57.27 ID:FHmivZwr0
「……私にそんなことできると思う?」

少しの間を空けてミミちゃんは答える。

「もうこの性格は変えられないわよ。そもそも、私は十分周りに甘えさせてもらってるわ。損な性格だと思う事もあるけど、あんたが思ってるほど私は苦労してないわよ」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:56:02.96 ID:FHmivZwr0
「ああ、もう!」
「え、わっ!?」

 いきなりミミちゃんの体を抱き寄せてやる。どうせごちゃごちゃ言い合っても彼女はこんなことを許してくれはしない。無理矢理甘えさせてやろう。

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:56:38.43 ID:FHmivZwr0
 右手を頭に乗せ、髪の流れに沿ってゆっくりと撫でていく。ミミちゃんの細くなめらかな髪は絹よりも心地良くわたしの手を滑る。相変わらず綺麗な髪で羨ましい。時間を忘れて触っていられる。
 
 しばらく撫でていると、ミミちゃんはもぞもぞと体を動かし出した。

「えっと、どうかな、ミミちゃん」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:57:07.94 ID:FHmivZwr0
 わたしの目の前にある赤い耳は、持ち主の呼吸に合わせて小さく震えていた。ミミちゃんって耳までかわいいんだなあ。

 耳をくすぐると、ん、と甘い声を漏らして僅かに身をよじる。それが楽しくて、少ししつこいくらい耳の形をなぞった。

「これ、好き?」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:58:03.61 ID:FHmivZwr0
 いつの間にかミミちゃんの腕はわたしの体を抱いている。女の子らしい細さと力強さを併せ持つこの腕に抱かれると安心するけれど、今日はわたしがミミちゃんを安心させたい。

「ミミちゃん」

 顔が見たくて名前を呼ぶと、こちらを向くミミちゃんとの距離はかなり狭く、その顔は真っ赤に緩んでしまっていた。だから、可愛い、と思った時にはその唇にキスをしていた。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:59:23.03 ID:FHmivZwr0
 ミミちゃんの舌がわたしの中に入ってくる。がっつくようにわたしの口内を舐ろうとするミミちゃんを迎え、動きに逆らわないよう身を任せる。ミミちゃんのキスは拙く余裕の無いものだったけれど、わたしを求めようとする熱に満ちていた。

 その熱は温い痺れになって、ミミちゃんの触れたところからゆっくりと体に伝わり、やがて全身をふわふわと浮かしていく。永久に溺れていたいくらいに甘い感覚だった。

「っは、あ……」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 01:00:18.52 ID:FHmivZwr0
「ねえー、こっち向いてよ。照れないでよ」
「照れてない」

 明らかに照れてるよ。あれから我に返ったミミちゃんは、なかなか目を合わせてくれない。やっぱりミミちゃんが素直なままでいるのは難しいみたいだ。
 
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 01:01:01.49 ID:FHmivZwr0
おしまい


14:名無しNIPPER[sage]
2018/07/15(日) 01:03:23.51 ID:pNUL/+a7o
懐かしいなぁ
いいssでした


15:名無しNIPPER[sage]
2018/07/15(日) 07:11:33.56 ID:PglnngzDO
素晴らしい


16:名無しNIPPER[sage]
2018/07/18(水) 04:27:02.65 ID:2IPo1XJMo
いいね👍


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