17: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:10:53.07 ID:VRvB94mS0
「――まゆちゃんのことなら、アタシも前に聞いたことあるよ。甘ロリ系の読モしてたんでしょ?」
「仙台にとても可愛らしい子がいるという噂は、確かに届いていましたね」
なるほど。
18: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:12:47.58 ID:VRvB94mS0
「だけど――オフの時はちょっと怖かったって、向こうの友達が言ってたかな」
「怖い? 何か問題があったとか?」
19: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:13:49.32 ID:VRvB94mS0
「人形みたいだった、ってその子は言ってた。
もちろん悪い子じゃないんだって。話しかければ受け答えするし、愛想たっぷりだし付き合いも悪くない。
20: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:14:41.30 ID:VRvB94mS0
――ごめん。シュミ悪いよね、こんな話。
美嘉はそう締めくくって、ばつが悪そうに頬を掻いた。
21: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:15:46.01 ID:VRvB94mS0
と、扉が開くなりまゆが駆け込んできた。
「あ、まゆちゃん……」
22: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:17:04.14 ID:VRvB94mS0
「レッスン、どうだった?」
「あ……そうだ! 聞いてっ、聞いてくださいっ。まゆね、トレーナーさんに初めて褒められたんですよぉ♪」
「お、本当か? 凄いじゃないか、今日はベテランの青木さんだったんだろ?」
23: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:18:41.84 ID:VRvB94mS0
「い、いいと……思う。まゆさんは、いい人だ……」
「寮ではどうだ?」
「す……すごく、助かってる……。響子ちゃんと同じで、家事が得意なんだ……」
24: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:19:48.32 ID:VRvB94mS0
「? ど、どうしたんだ急に。よせやい照れるじゃないか」
「フヒッフフフ、な、なんか、一応……言っておこうと思って……」
25: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:21:01.05 ID:VRvB94mS0
◆◆◆◆
26: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:22:24.12 ID:VRvB94mS0
その日は朝からずっと雨で、まずいことに退社する頃になって雨脚が強くなった。
駅からタクシーを使うにもちょっとなぁという距離に自宅があるため、傘を差して早足で家路につく。
27: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/21(木) 02:23:25.16 ID:VRvB94mS0
「テレビ、毎日チェックしてます。雑誌や広告も。あの子は、とても順調にアイドル活動をしていますね」
「え、ええ。彼女自身の実力ですよ。モデル時代の経験値もとても高くて、助けられてます」
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