212:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:07:18.34 ID:LS54PsoZ0
――――!?
えっ――――。
213:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:12:40.84 ID:LS54PsoZ0
でも、私は迷わず歩き出します。
壁だと思っていたそれは、その場にひっそりと佇んだまま、微動だにしません。
214:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:14:24.81 ID:LS54PsoZ0
少女は立ち上がり、私を見ます。
――よくわかんない。
215:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:15:43.98 ID:LS54PsoZ0
――そんなこと……分かってるくらい大人だったつもりだったのに……。
――すみません。もう、構わないでいただけますか。大丈夫ですから……。
216:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:17:51.11 ID:LS54PsoZ0
とても――苦しいです。
当たり前です、抵抗しているのですから。彼女も、私も。
217:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:21:47.00 ID:LS54PsoZ0
――幸せに……なりたいに、決まってるじゃないですか。
――でも、私なんかが……
「卑下をしないで! 百円ですよ、ほらっ」
218:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:22:55.22 ID:LS54PsoZ0
――――――。
――――?
219:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:29:12.66 ID:LS54PsoZ0
話によると、ほたるちゃんは、1時間ほど遅れそうとの連絡があったそうです。
バスの経路上にある踏切が、信号機の故障か何かで大渋滞となっているのだとか。
『まぁだからさ、ゆっくり来ていいからね。
ネーサンはボロ車の整備に余念が無いし、俺は携帯でゲームしてるから』
220:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:32:20.73 ID:LS54PsoZ0
遅れを取り戻すべく、テキパキと支度を整えます。
久々のお出かけなので、おめかしも、ほんの少し念入りに。
そして、私はそれを首に掛けました。
221:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 03:37:06.57 ID:LS54PsoZ0
昨日、一生懸命乾かしたバッグを肩にかけ、靴を履きます。
どこかで渋滞に捕まるかも知れない。
変わりやすい山の天気に、翻弄されるかも知れない。
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