14: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:39:27.60 ID:b5T3fSU/0
事務所でのライラさんは、ふんわりと柔らかい、出来立ての食パンみたいな笑顔でいるんですけど。
ベンチに腰掛けるライラさんは視線を足元に落としていて、ちょっと元気がなさそうです。
実はあたし、ライラさんとそんなにお話をしたことはないんですけど、でも、気になります。
15: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:39:53.89 ID:b5T3fSU/0
ぐぅ〜
16: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:41:22.84 ID:b5T3fSU/0
あっという間に心配事を片付けたあたしに返ってきたのは、聞き慣れた音でした。
レッスン終わりに、あたしがパンを求めるときに聞こえてくる音。
でも、いまのはあたしじゃありません。
ということは……
17: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:42:20.91 ID:b5T3fSU/0
あれ?
バゲットを握りしめたライラさんの腕がプルプルしてます。
さっきまで笑ってた口もへの字になって。
18: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:43:16.21 ID:b5T3fSU/0
そんなライラさんを見ていると、なんだかあたしまで嬉しくなってしまいます。
まっすぐな気持ちがすごくあったかくて、幸せそうなライラさんの表情に、あたしまで幸せを感じるようで。
『その幸せ、分けてもらえないかな』
19: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:44:06.59 ID:b5T3fSU/0
二人並んでベンチに腰かけて、一緒にいただきますをしてパンを一口。
パリパリッ!
20: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:46:28.56 ID:b5T3fSU/0
……あれ?
「……フゴフゴさんって、あたしのことですよね?」
21: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:47:03.39 ID:b5T3fSU/0
「フゴフゴ、フゴゴッ!!」
「おー」
22: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2018/04/12(木) 19:49:40.77 ID:b5T3fSU/0
体裁を整える前のものなので、実際に合同誌に載ったものとは若干異なります
それほど違いがあるわけではありませんが
ともあれ、お楽しみいただけましたなら幸いです
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