98: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:30:00.97 ID:uXClwahM0
「……にゃはは。矛盾だね、色々と」
「矛盾もたまにはよくない?」
「フツーはよくない。でも特定の状況では、意外とよくなくない」
「そうなの? でもそれってよくなくなくない? たまにはよくなくなくなくなくなくなくない?」
99: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:32:27.00 ID:uXClwahM0
「おおお? なになにシキちゃんなんか閃いた?」
「キた。なんかキた! びびびーってなった!」
「トレビアーン! じゃ行こっか! ハンカチとティッシュ持った!? たてぶえは!?」
「ノープロブレム!! あれっ事務所どっちだっけ!? ていうかここどこ!?」
100: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:33:16.75 ID:uXClwahM0
「ポンデュガールッ!?」
「に゙ゃーっ!?」
こけた。あたしもこけた。
101: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:37:24.78 ID:uXClwahM0
事務所に帰り着く頃には、上から下まで真っ白けだった。
「あっ、おか――何してたの!?」
「いや〜馬の力には勝てなかったよ」
102: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:42:49.85 ID:uXClwahM0
「今からじゃ滑り込みだ。準備期間は短いし、この上で何か仕掛けるなら相当な横車を押さなきゃならん」
「キミが捻じ込んでくれるんでしょ?」
「面白ければな。そっちがステージのプロならこっちは裏方のプロだ。つまんなかったら即却下するからそのつもりでいろ」
「いひひ」
103: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:43:57.04 ID:uXClwahM0
―― 後日 レッスンルーム
「プロデューサー殿より話を伺った。敢えて深くは聞くまいが、答えを得たようだな、一ノ瀬。
104: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:45:04.66 ID:uXClwahM0
【一ノ瀬志希かく語りき・もうひといき】
あたしは砂漠の雪だるまだった。
105: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:46:52.28 ID:uXClwahM0
なんかの撮影をしてる一団のそばを通りかかり、五歩ほど行き過ぎたあたりで止まる。
なんだろ。
つつつと戻って覗き込み、最後列で何かメモしてる背広の肩をつついてみる。
106: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:48:11.46 ID:uXClwahM0
「ケモノのニオイがする」
少なくともヒトじゃない。もっと野性的? 犬猫とも違うような。
107: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 03:53:25.97 ID:uXClwahM0
貰った名刺からはプロデューサー本人のものっぽいニオイが染み付いていて、これもいいなぁと思った。
そういうわけで、アイドルを始めたのだ。
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