141: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 03:41:11.52 ID:Q/ZSCgdu0
心の問題――とは、まったくよく言ったもので。
凍てついた雲は急速に晴れて、ホンモノの宇宙が顔を覗かせる。
月と星の灯りがまだ残る雪を照らして、辺りは昼みたいに明るくなった。
142: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 03:42:58.42 ID:Q/ZSCgdu0
出番とかセトリとか全然関係なかった。
ロンリ的なシコウは幾千光年の彼方にぶっ飛ばして、走性のままに肩を組んで踊った。
143: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 03:44:00.84 ID:Q/ZSCgdu0
―― 後日 事務所
結論から言うと、スプリングフェスは大成功だった。
144: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 03:46:22.15 ID:Q/ZSCgdu0
でまあ、当然の帰結として。
後日、プロダクションにはそれはもう大量の問い合わせが殺到した。
145: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 03:52:48.54 ID:Q/ZSCgdu0
「ちかれた」
「重い重い乗るな乗るな」
「すーはーすーはー」
「嗅ーぐーなっつの」
146: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:11:30.36 ID:Q/ZSCgdu0
「何か申し開きはあるかね?」
「ございません。今回の件は、全て私の独断によるものです」
背筋を伸ばして受け答えする俺に、彼女は手元の書類を見ながら言う。
147: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:18:50.15 ID:Q/ZSCgdu0
首の皮一枚繋がったって感じだ。
廊下を歩いているところ、見覚えのある後姿が先にあった。
「川島さん!」
148: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:20:43.19 ID:Q/ZSCgdu0
「やーねぇ、そんなに畏まらなくたっていいのよ。私達も楽しかったし。
それにしても凄い仕掛けだったわね。あれも天才少女のトリックって奴かしら?」
「いやーまあ、半分はそんな感じですかね……ははは……」
「ん〜? ――ま、いいわ。ああそうだ、楓ちゃんに伝えておいてくれない?
149: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:31:24.27 ID:Q/ZSCgdu0
【一ノ瀬志希かく語りき・さいご】
150: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:32:20.00 ID:Q/ZSCgdu0
「おーい、そろそろ戻るぞー」
あ、プロデューサーだ。
151: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 04:33:22.07 ID:Q/ZSCgdu0
さらばセントルイス田吾作アレクサンドルよ。
もう雪だるまの行方を考えたりはしない。
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