123:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:56:27.80 ID:GJMDUn0X0
「やったぞ! 森久保! セカンドライブの場所と日付が決まったぞ!」
プロデューサーさんは笑っていました。
その笑顔は初めて会った時から変わらない、純粋な笑顔でした。
124:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:57:57.22 ID:GJMDUn0X0
「どうしてプロデューサーさんは私を見捨てないんですか、
笑わないんですか、叱らないんですか。
私は人の視線が苦手です。人の視線が怖いです。
125:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:58:26.74 ID:GJMDUn0X0
もう、放っておいてください。そう小さく呟いた森久保に、
プロデューサーさんは身を屈め、わざわざ机の下まで入ってきて、私の頭を優しく撫でてくれました。
「なぁ、森久保。最初に俺がスカウトしたときに言ったこと覚えているか。俺が森久保をスカウトした理由」
126:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 01:59:25.01 ID:GJMDUn0X0
「そう、勘だ。俺は森久保ならアイドルになれると信じて、アイドルにスカウトした。
あのときも言ったと思うが俺はそういった自分の勘が外れたことはないし、今でも外れていないと思っているよ。
ライブが始まる前、俺は森久保なら出来ると信じていると言った。
127:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:00:14.49 ID:GJMDUn0X0
温かい何かが私を満たし、溢れてきました。
それは私の涙でした。
たくさんの感情が混ざっていたはずのそれは、
128:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:01:27.08 ID:GJMDUn0X0
あぁ、この人は私に期待をしていない。
ありのままの私を見て、その上で出来るかどうかを判断している。
そこにあったのは、確信にも似た、信じるという行為でした。
129:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:02:51.96 ID:GJMDUn0X0
◇◇◇◇
◇◇◇◇
130:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:03:58.65 ID:GJMDUn0X0
その日から私は、
プロデューサーさん、キノコさん、トレーナーさんの顔をよく見るようになりました。
彼らはいつも笑顔でした。
131:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:04:59.53 ID:GJMDUn0X0
毎日が楽しいです。寮や学校にいるときも常にレッスンや三人のことを考えてしまいます。
一人で本を読むくらいならと、オフの日も事務所に遊びにいくことが増えました。
132:名無しNIPPER[saga]
2018/01/24(水) 02:05:54.15 ID:GJMDUn0X0
ライブの日が近づくにつれて、レッスンは過酷さを増していきました。ですが、
キノコさんが机の下からわざわざ駆けつけてくれる日もあって、
166Res/111.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20