50: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/01/21(日) 23:38:40.38 ID:VWwRAsjo0
鳥居をくぐった先には、意外なほど普通な家が一軒。
年季の入った立派な木造平屋と、門前に『鷹富士』の表札。
一目でわかりました。
ここが、茄子さんのおうちなんだ。
「茄子さん!」
鍵がかかっていなかったので、もうそのまま入っちゃいました。
美嘉ちゃんが呼びかけながら襖を一枚一枚開けていきます。
幾つもの座敷と長い廊下を過ぎ去って、突き当たりの襖から光が漏れていました。
月ではない橙色の、心が暖かくなるような灯。
家の灯り、とでも言うべきものでした。
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