49: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/01/21(日) 23:38:12.09 ID:VWwRAsjo0
あちこちで強くなった竜巻はもはや森すら破壊して、枝と言わず葉と言わず空にぶちまけています。
ひらひら舞う木々の残骸が宙で月を受けて、それらはまるで夜光虫のような光の靄を闇に投じていました。
『こほっ、こほっ』
咳を一つするごとにまた風が生まれて、眠りの気配と共に外へと流れ出ていきます。
きっと苦しいでしょう。
本当はもっと安らかな眠りがあるはずなのに。
三匹と一人、てちてち石階段を登っていく途中、上の方に眼も醒めるような赤色がありました。
大きな大きな、鳥居でした。
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