51: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/01/21(日) 23:39:23.31 ID:VWwRAsjo0
「茄子さん、茄子さん。大丈夫?」
「けほっ、こほっ……。え……?」
お布団に横たわっていた茄子さんが、綺麗な金色の目をぼんやり開きます。
「美嘉ちゃん……? それに美穂ちゃんに、紗枝ちゃんに……」
「もう、心配したんだよ?」
「ああ――」
と、茄子さんは口元を押さえて、
「だめです、美嘉ちゃん。私まだ風邪が治ってませんから。きっと迷惑を……」
「うん。だからね、兎さんにアドバイスされて、玉子酒作ってきたの」
断熱タッパーを開くと、あまぁい香りがふわっと座敷に満ちていくようでした。
茄子さんはむっくり体を起こし、両手で大事そうに抱えたそれを、ゆっくり口元に近付けて――
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