17: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/01/04(木) 23:08:51.58 ID:FQ763ukmo
「やっぱり混んでますね……」
「まあ仕方ないな、大晦日だし……」
辿りついた神社はやっぱりというべきか混んでいました。その光景に出会ったあの時が不意に重なって見えました。あの夕陽の眩しさは夜闇を寄せ付けさせないかのような燈籠と重なって。
そっと腕を絡ませました。人混みの中ではぐれたりしないようにとしっかり、ぎゅっと。
何も言わずに体温を感じながらいると、もうすぐで拝殿が目の前に。
「ふぇ……? あ、あれ……?」
「はは、寝てたのか? ……と、歌鈴。誕生日おめでとう!」
その言葉に時計を見ると表示は0:00と。液晶が滲んでよく見えなくなります。ごしごしと目を拭ってプロデューサーさんに、
「えへへ…ありがとうございますっ!」
と、なんとか笑顔で言うことができました。
お正月のお祝いじゃない、私のためだけの特別なお祝い。あれから毎年のようにお祝いしてもらっていますが何度体験してもやっぱり特別なものは変わらない特別なままで。それにこうして共に新年と誕生日を迎えることで、不思議と自信がわいてきます。それは私のことをいつも見てくれている貴方からの言葉だから? なんて口には出さずに心の中に。
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