サターニャ「大悪魔になるということ」
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6:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:44:08.83 ID:GlK7P5xA0
……

次の日すぐに実家を目指し、一人魔界へと降り立った。
残念ながら家族は出払っていたが、気にせず忍び込む。
そして外の明るさと裏腹に、一面に影を落とす小さな書庫へと足を踏み入れる。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:45:28.33 ID:GlK7P5xA0
経年劣化で掠れかけた文字の中から目的の情報を見つけ出し、しばし読み耽る。

「……記憶違いだったら良かったのにね」

途端にその本が忌々しいものに感じられ、乱暴に書棚へと突っ込み戻した。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:46:47.90 ID:GlK7P5xA0
……

「なによ、肝心な時に役に立たないわね……!」

帰って早々、魔界通販のカタログに端から端、隅から隅まで目を通した。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:47:37.03 ID:GlK7P5xA0
「……何かお悩みでも?」

「あーいいわ、気にしないで」

心配で堪らず声を掛けてきた彼女にも、苛立ちからぶっきらぼうな返事を返してしまう。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:48:31.91 ID:GlK7P5xA0
「気にするなって言ってんでしょ!!」

だけど今は、その激励にさえ無性に苛立ちが募って。
差し伸べられた手を、私は勢いよく跳ね除けることとなった。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:49:28.07 ID:GlK7P5xA0
「ご、ごめん……なさい……」

続けてその顔に悲しみが湛えられていく。
違うのに、そんな顔させたかった訳じゃないのに。
謝らなきゃ。こっちこそごめん、と。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:51:14.54 ID:GlK7P5xA0
「……」

「さ、サターニャさん……?」

「くだらない」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:52:04.07 ID:GlK7P5xA0
「ち、違……私そんなつもりでは……反省しますから……」

「あんたがどう思ってるかなんてどうでもいいのよ」

「現に私がこう感じたことに変わりはないんだから」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:53:25.10 ID:GlK7P5xA0
……

足取りさえおぼつかない状態ながら、なお余りある強大な力で小規模の結界を展開する。
今から見せる無様な姿を千里眼に捉えられ、悟られることがないように。

以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:54:47.90 ID:GlK7P5xA0
「くっ……う、ううぅぅ……!」

涙をとめどなく溢れさせ、悲嘆に暮れる。これほど辛い経験なんて久しく味わってはいない。

なにしろ、今まではいつも側で支えてくれる相手が居たのだから。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:56:04.84 ID:GlK7P5xA0
だからと言ってただ逃げたとしても全力で探しにくるだろうし、事情を説明し離れようとしても付いてきてしまうだろう。
喜ばしいはずの好意の深さまでもが枷となっていた。

ならば、その好意を崩してしまえばいい。修復不可能なほどに。
きっぱりと切り捨て、私じゃない相応しいパートナーを見つけてくれればいい。
以下略 AAS



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