7:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:45:28.33 ID:GlK7P5xA0
経年劣化で掠れかけた文字の中から目的の情報を見つけ出し、しばし読み耽る。
「……記憶違いだったら良かったのにね」
途端にその本が忌々しいものに感じられ、乱暴に書棚へと突っ込み戻した。
それだけ前のことを正確に覚えているとは限らないだろう、と自らに言い聞かせここまで来たはいいが、呆気なく裏切られることとなったのだから。
強大な悪魔は、近しい天使を堕落させる。
記されたこの一文を前にした今、大悪魔になるという悲願の成就に対しもはや何の喜びも感じない。
これが、大悪魔になるということだった。
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