14:名無しNIPPER
2018/01/03(水) 16:53:25.10 ID:GlK7P5xA0
……
足取りさえおぼつかない状態ながら、なお余りある強大な力で小規模の結界を展開する。
今から見せる無様な姿を千里眼に捉えられ、悟られることがないように。
「ぐっ……! う、げぇっ……! っっ……!」
胃の内容物が吐き出される。まるで自らが口にした凄惨極まる罵倒を、罪を。全てを洗い流す懺悔のように。
本心から出た言葉ではないはずなのに。
相手を傷つけるという明確な目的一つの下に選び抜いた言葉達。
それらを大切な相手に叩きつけ、守るべき笑顔を奪ったという現実が、身体の内を侵していく。
恨みを晴らし、虐げたいという本心が存在していなかったと言えるのか、もはや自らを信じることすら出来なかった。
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