エンド・オブ・オオアライのようです
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375: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/25(日) 23:16:31.80 ID:4jDDjcF+0
(敵機は60機近くいるはずだけど……それを、不意打ちに近い部分があったとはいえたった20機強でこうまで圧倒するなんてね)

大東亜戦争の折には私や赤城さんや2航戦の子たちが沈んだ後に採用されたというこの陸軍機が、整備性の悪さから南方戦線で散々悪名を轟かせ米軍からは“鈍重な鴨”扱いされていたとは俄に信じがたい。

本来の実力が当時の皇国の物資不足故発揮できていなかったのか、はたまた【あきつしま】の妖精さんたちの腕前が機体の悪条件を克服しているのか。いずれにせよ、当時を知る日米両国の人間がこの光景を見たらどんな感想を抱くかは少し興味がある。
以下略 AAS



376: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/25(日) 23:48:00.00 ID:4jDDjcF+0
無理もない。少なくとも威力偵察に参加した艦娘達は、大洗女子学園の甲板上で今現在引き起こされている惨状を実際に目にした。そしてその原因たる深海棲艦は、何をどうやったのか私達の予想を遙かに上回る巨大な戦力の展開を終えている。

しかも、敵が迫っているのはここだけではない。太平洋側のあらゆる方角で、次々と新手の艦隊が現れて日本領海に向かってきている。フィリピンの方から接近する敵艦に至っては、ベルリンを含めて過去に一度も確認されていない“新型”個体だという。

今のところどの戦線も持ち堪えてはいるようだが、いつまで持つかという保証や目処は一切ない。何せ敵の物量は桁外れ、青ヶ島や南鳥島、八丈島の精鋭達でも数的劣勢下での波状攻撃を受け続ければいつかは突破される。喉元にあれほど凶悪な刃が突きつけられている現状では、国内から出せる増援戦力も大幅に制限せざるを得ない。
以下略 AAS



377: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/03/26(月) 00:58:29.30 ID:NX1T+Hip0
─────爆発音が空気を震わせ、海面が隆起し、水柱が天に向かって伸びる。恐らく数百トンはあろうかという膨大な量の海水が辺りに撒き散らされ、傾きつつある太陽の橙色の光を反射して輝きを放つ。

その幻想的な光景のすぐ下で、1隻の船が────海上保安庁巡視船、【あきつしま】が炎に包まれていた。

《CPより【あきつしま】、今の音は何だ!?状況を報告しろ、おい!!》
以下略 AAS



378:名無しNIPPER[sage]
2018/03/26(月) 19:37:36.47 ID:uN5Y42vx0
otu


379:名無しNIPPER[sage]
2018/03/26(月) 20:29:10.24 ID:0BcMcnIA0
おつおつ
出血を強いるような消耗戦って言っても、失った物を取り返すためには人類側が破綻しかねないという…


380:名無しNIPPER
2018/03/27(火) 16:14:47.81 ID:RR7LFzqE0

海上保安庁最大の巡視船があっという間に退場してしまうとは…



381: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/27(火) 23:01:25.60 ID:lWu08we60
《じ、巡視艇【あきつしま】、敵の雷撃により轟沈しました……生存者、確認できません……》

誰もが言葉を失い沈黙する中、由良の絞り出すような報告の声が無線機越しに耳朶を打つ。……まるで初陣したばかりの駆逐艦のように語尾が震えていたけれど、現状を受け止め声を発せられただけでも彼女は十分賞賛に値する。

少なくとも、眼下の光景を受け入れられずにただ立ち尽くすことしか出来なかった私とは比べるべくもない。
以下略 AAS



382: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/27(火) 23:27:19.24 ID:lWu08we60
膝下まで届くほど長く、太陽に当て続ければ溶け出してしまいそうな白い髪。更に輪をかけて白く、“奴等”の大半と同様に水死体のように生気が感じられず蝋のように滑らかな肌。

そして、“彼女”を一際特徴付ける、フリルスカートを思わせる端がひらひらとした艤装服。

《空母葛城よりCP、大洗港にて【潜水棲姫】の浮上を視認!!繰り返す、大洗港に【潜水棲姫】浮上!!》
以下略 AAS



383:名無しNIPPER[sage]
2018/03/28(水) 19:36:21.67 ID:yLIcNY/w0



384: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/30(金) 23:16:21.45 ID:YcUNbNs80
今から80年ほど前、第二次世界大戦の折の話。ソヴィエト赤軍の戦車乗り達に深刻なトラウマを刻みつけ、世界の戦車道史にもその名を残した“音”がある。

Su-87【スツーカ】。ナチス・ドイツが開発したこの傑作爆撃機は、極端かつ特徴的な逆ガル翼構造によって急降下時にサイレンのような独特の高音を出す。ドイツ軍の精鋭パイロット達が───特に、不屈の闘志で世界一多くの戦車をスクラップに変えた空の魔王が奏でるサイレンは、ソヴィエト赤軍の陸軍兵士達にとって死刑宣告に等しいものだったという。

この風切り音───俗に言う“ジェリコのラッパ”が欧州の大地で再び鳴り響くようになったのは、つい6年前の事だ。
以下略 AAS



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