26:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 22:25:32.47 ID:bhXlMEua0
一時限目の授業は数学だった。チンポは数学が苦手だったが、誰よりも長机にかじりついて黒板の数式を板書した。板書しただけでは学力は身につかない。それは知っている。しかし、ノートを取っておけば帰宅後に復習することができる。そこで自分の不足している部分を理解し、補えるのである。
隣のクラスメートが、露骨に顔をしかめた。汗臭いのだという。汗が乾燥して、チンポの髪はごわごわとかさついていた。
後ろの男子が臭い臭いと鼻をつまんで鉛筆で執拗に突いてくる。アフマドとお似合いだ、とも揶揄された。
自分の夫はターバンの男ただ一人だけだ。言い返してやりたかったが、ここで揉めるのは小人のすること。神の妻は、ゆったりと大きく構えねばならん。
消しゴムのカスを投げつけられようと、背中をどつかれようと、舌打ちをされようと、チンポは黙って堪え忍んだ。
あと三年でガバメントスクールを卒業する。
その後は、フランスへ飛んで腐った生活と縁を切るのだ。
幸いにも授業でフランス語を少し齧っている。清掃員でも何でもやってやる。
地中海の紺碧を神と二人で眺めることができるのなら。
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