27:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 22:48:17.30 ID:bhXlMEua0
昼休みの鐘が鳴った。教科書とノートを閉じ、肩掛けバッグに突っ込む。教室を出ると、アフマドに呼び止められた。
彼は口にパイプをくわえていた。学校にいる少しの間ですら、サソリ麻薬を我慢できないのか。チンポは無視して通り過ぎようとした。
ターバンの男と比べれば、アフマドのごとき鼠輩など相手をするのも煩わしい。昼休みくらい一人で食事をさせてほしいものだ。
眉をひそめてみたが、アフマドはヘラヘラ莫迦のように笑って張り付いてくる。埒が明かない。
仕方なく、庭園に面した階段で用件を聞くことにした。アフマドはいつになくオイルまみれの布で額の汗を拭っていた。
同じクラスの女子が、11年の男子と婚約したらしい。どんな重大なことを聞かされると思えば、くだらん世間話である。
それがどうした、と返す。意外に思った、とアフマド。何が意外なのか、とチンポ。女子は皆誰かと婚約しているのか、とアフマド。
クラスメートの事情は知らぬが、年頃になれば誰かと結婚するのが常識だろう。
お前は婚約しているのか。アフマドが俯きながら聞いてきた。
婚約はしていない。しかし、心に決めた人ならいる。
安堵した表情のアフマドに、チンポは『少なくともお前ではない』とすげなく言い放った。
30Res/19.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20