1:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:36:41.91 ID:Glq8XdSL0
憂「お姉ちゃん、今年の誕生日はなにがほしい?」
唯「等身大あずにゃんフィギュアがほしい」
憂「へ?そんなものあるの?」
唯「https://animaru.jp/shop/sp/kon_azusa/」
憂「ほ、ほんとにあるんだ……」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:38:09.95 ID:Glq8XdSL0
唯「憂もほしいでしょ? 平沢家に1体、あずにゃんフィギュア!」
憂「うーん……、でもこれ、限定22体って……しかも抽選」
唯「ほしいなあ〜」キラキラ
3:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:41:34.21 ID:Glq8XdSL0
よくじつ!
梓「へ?私の等身大フィギュア?」
憂「うん、梓ちゃん、なんとか手に入れられないかなーって、よくわからないけど、型とか取られたんでしょ?」
4:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:45:12.86 ID:Glq8XdSL0
憂「限定22体販売されるみたいなんだけど、お姉ちゃんが誕生日プレゼントに欲しがってて……」
梓「いろいろツッコミたいけど……唯先輩はこれを手に入れてなにをするつもりなの」
憂「『これがあればウチであずにゃん分が補給できるよ!』とか言ってたよ」
5:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:46:39.57 ID:Glq8XdSL0
梓「ていうか値段!220万もするの!?」
憂「そうなんだー、お姉ちゃんのために買ってあげたいんだけど、手が出ないよね」
純「リアルに人身売買みたいな価格設定だね……これみて、ここ」
6:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:47:48.10 ID:Glq8XdSL0
純「ねー、これ手に入らないならさ、梓があずにゃんフィギュアになればいいんじゃないかな」
梓「なにその聖飢魔Uみたいな考え方」
純「お前も蝋人形にしてやろうか!……ってなに言わせんの」
7:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 03:50:29.17 ID:Glq8XdSL0
ひらさわけ!
憂「おねえちゃーん、今日あずにゃんフィギュアの話を梓ちゃんにしたら……」カクカクシカジカ
唯「えぇー! あずにゃんフィギュア手に入らないの……?がっくし」
8:名無しNIPPER[sage]
2017/11/26(日) 03:51:31.41 ID:Glq8XdSL0
今日はここまで
話の大筋はできてるので、少しずつ書いていきます
9:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 09:56:20.62 ID:Glq8XdSL0
>>6 訂正
純「ねー、これ手に入らないならさ、梓があずにゃんフィギュアになればいいんじゃないかな」
梓「なにその聖飢魔Uみたいな考え方」
10:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:01:45.44 ID:Glq8XdSL0
TV『近日等身大フィギュア化して販売されるあずにゃんこと中野梓さんですが依然行方不明です――警察の懸命な捜査が今も行われており――』
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11:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:08:47.54 ID:Glq8XdSL0
律「澪!」
りっちゃんが少し大きな声で澪ちゃんをとがめる。
あずにゃんがいなくなって数日のうちは、「家出かな」なんてごまかしていた感情が、すこしずつ具体的な想像に変わっていくのをわたしたちは感じていた。
12:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:18:47.25 ID:Glq8XdSL0
そうやってみんながみんな、繕うようにお茶の準備をしている中、突然部室のドアが勢いよく開いた。
純「あのっ……みなさん見てほしいものが……!」
あずにゃんの友達の純ちゃんだった。息を切らしながらケータイを片手に差し出している。
13:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:28:40.26 ID:Glq8XdSL0
律「『限定23体抽選販売』?それがどうしたんだ」
唯「!! これ……!」
純「唯先輩、気づきましたか」
14:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:33:23.70 ID:Glq8XdSL0
唯「みんな!買おうよ、等身大あずにゃんフィギュア!」
わたしは必死になっていた。少しの望みでも、かけてみたくなっていた。
澪「でも、これって220万円もするんだぞ……私たちのお小遣いじゃとても……」
15:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:41:38.71 ID:Glq8XdSL0
あれから1か月、あずにゃんはみつからないまま、わたしたちは等身大あずにゃんフィギュアの抽選発表日を迎えていた。
唯「発表、まだかな……」
澪「サイト、かなり重いな……きっとすごく多くの人がアクセスしてるんだと思う」
16:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:47:02.64 ID:Glq8XdSL0
澪「私のは……ないみたいだ」
律「当たったのは……唯だけみたいだな」
やった……! 等身大あずにゃんフィギュアが当たった……!
17:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 10:57:08.08 ID:Glq8XdSL0
あれからさらに半年ほどたって、わたしはあずにゃんフィギュアの発送を待つ日々を送っていた。
りっちゃんと澪ちゃん、ムギちゃんは大学に受かって、今は大学生活を送っている。
わたしは……あずにゃんのことを考えると、なにも集中できなくて、浪人してしまった。
代わりに、アルバイトを始めていた。
18:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 11:06:39.98 ID:Glq8XdSL0
翌日の昼間に、大きな段ボール箱が我が家に届いた。
唯「わぁ、あずにゃんの大きさだ」
よいしょ、と持ち上げると、ずっしりとした重みを感じる。
19:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 11:17:49.34 ID:Glq8XdSL0
唯「あずにゃん、わたしだよ、唯だよ」
答えてほしくて、目を見て呼びかける。
でもその目はいつまでも合う気がしなくて、瞬き一つしない。
20:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 11:36:07.89 ID:Glq8XdSL0
唯「動いてよあずにゃん!! あずにゃん、等身大あずにゃんフィギュアになっちゃったんでしょ!? もういい、本物のあずにゃんに、戻ってよ!!」
唯「わたしが欲しかったのは、動かないあずにゃんフィギュアなんかじゃない!」
唯「続いていくはずだった、あずにゃんの未来がほしい!!」
21:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 11:44:39.43 ID:Glq8XdSL0
耳元でなつかしい声が響いた。
唯「あずにゃん……?」
確かめるように、等身大あずにゃんフィギュアの顔を見る。
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