257: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:11:34.97 ID:+O8K2EBj0
声をかける 選択
……少しくらい、声をかけてみたほうがいいよな……
唐崎「っち……くそ、なんで……」
258: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:12:55.73 ID:+O8K2EBj0
唐崎「……ちっ、見てんじゃねえよ……くそ……」
すぐに、唐崎は覇気を瞬く間に失い、憂いの帯びた表情を浮かべたのだから。
いくら強くて、俺なんか赤子の手をひねるみたいに簡単に倒せてしまう奴だったとしても、
そんな顔をしていては恐怖のカケラも与えられるはずがなかった。
259: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:16:18.74 ID:+O8K2EBj0
雪水「……わかってても、心の問題はそれで何とかなるようなものじゃないだろ。
強制する気はねえけどよ、せめて誰かに愚痴るとかでもしねーとお前がつぶれちまうからな?やめてくれよ、それだけは」
実際、唐崎はあと少しのところで踏ん張っているのだろうと思う。そのあと少しが、どれほど持つかはわからない。足場がぐらついたまま歩き続けていれば、いつかはどうしようもない大けがをしてしまうのだろうということしかわからない。
でも、支えてくれる誰かがいれば、話は別だとは思う。
260: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:21:59.64 ID:+O8K2EBj0
食堂
……。
梓川「おはよう、雪水くん」
261: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:22:47.61 ID:+O8K2EBj0
……。いつも通りの朝、の皮をかぶった、非日常。昨日の出来事が一晩でなかったことに
できるはずもなく。気まずさだけが食堂の中に満ちていた。微妙に息苦しささえ感じる。
それくらい、この生活は異質だったし、あの事件は衝撃的だった。
それを気づかぬふりして、厨房へと向かう。つい昨日までは、鈴本が占領していた場所でもあった。今、この場の主だったものはいない。当たり前になりつつあったその日常は、けれども当たり前になることなく、消え失せてしまった。
262: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:23:45.49 ID:+O8K2EBj0
梶原「……お、おはよう……」
今井「あ、おはようさん、朝食は……って、ちょいまちあんた、顔色やばいで!?
クマえらいことになってんで!?」
263: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:24:40.30 ID:+O8K2EBj0
雪水「あー、おはよう。って……よくたってられるなほんと……」
梶原の顔は真っ青だ。顔面蒼白だなんて昔の人はうまいことを言ったと思う。
目の前にいる梶原が文字通りその状態なのだから。若干唇も紫いろに見える。
いままでも健康とは言えない、というかどう見ても不健康だったのだが、それに拍車がかかっていた。
264: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:25:34.61 ID:+O8K2EBj0
梶原「し、仕方ないか……あ、あとで、み、みんなに、パ、パソコン教室に、
く、来るようにだけ、つ、伝えてほしい……ろ、6時ごろ」
雪水「ん、了解。ちゃんと伝えておくからお前もしっかり休めよ」
265: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:26:27.43 ID:+O8K2EBj0
雪水「二人分って、お前は食わないのか?」
梓川「あー、先に食べちゃったから。私はお茶だけでいいや」
……。そういう梓川は満面の笑みを浮かべている。視線の先はひとつである。
266: ◆nySMeRqtqc[saga]
2018/03/19(月) 00:27:30.22 ID:+O8K2EBj0
モノクマ「うぷぷぷぷ……みんな、すっかりお忘れのようだけど……
新しいエリア、始めました。あと、思い出しライトもあるからさ!
あんな難事件を解決したんだ……これくらいのご褒美はプレゼントしないとね!」
……こんなタイミングで……
395Res/234.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20