【艦これ】提督「クソッタレな世界を」長門「生き残るために抗おう」【安価スレ】
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2
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◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:52:31.20 ID:5kjN12kv0
「――全軍に、告ぐ。未来のため、に、命を棄てて、くれ」
声が震える。だが、それでも言わなければならない。
後ろには、下卑た笑みを浮かべる海軍大将と、銃をこちらへと向けている憲兵が。
以下略
AAS
3
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:53:34.78 ID:5kjN12kv0
言い切った。言ってしまった。
涙が止まらない。こんな命令を出す自分が惨めで。
死を恐れるあまり、仲間を切り捨ててしまった自分が愚かで。
以下略
AAS
4
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:54:37.39 ID:5kjN12kv0
軍が所有する島への航路中。提督は甲板でただぼうっと突っ立っているだけだ。
「災難だったなぁ。部下が皆おっちんじまうなんて」
憲兵が近づいてきて嘲る。心底楽しそうな笑みを浮かべて。
以下略
AAS
5
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:55:29.78 ID:5kjN12kv0
水底へと沈む体。肺の酸素が、次第に増していく水圧で押し出される。
歪んだ視界が捉えた幾重もの光。そのどれもが蒼い輝きを放っていた。
――予定よりは早く死ぬな。まぁ、自業自得ではあるか。
以下略
AAS
6
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:56:58.17 ID:5kjN12kv0
――思えば、昔から自分は駄目な人間だった。
病弱な母の手助けもせず、部屋で本を読んでばかり。
学校では誰とも話をすることがなく、いつも図書室の片隅で本を読んで隠れていた。
以下略
AAS
7
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:58:05.22 ID:5kjN12kv0
海軍兵学校に入学して、一番に驚いたのは、艦船に乗って戦うのではなく、『艦娘』という船の魂――船魂という――を宿した少女たちを率いて戦うことだった。
実際に鎮守府に派遣され、眼にした少女はあまりにも非力に見えた。
その数瞬後にはバーベルのように持ち上げられていたが。
以下略
AAS
8
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:58:44.15 ID:5kjN12kv0
眼が覚めると眼前には綺麗な天井が映っていた。
――ここはどこ?
女性――空母ヲ級――は思考する。
以下略
AAS
9
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 15:59:33.38 ID:5kjN12kv0
「ドウシテ貴方ハ提督ニナッタノ?」
それは素朴な疑問。
提督は、ばつが悪い顔で答える。
以下略
AAS
10
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 16:00:44.32 ID:5kjN12kv0
ヲ級との対話を終え、部屋を出る提督。すぐ傍の壁には、長門が寄りかかって立っていた。
「…すまない長門。このことは内密に…」
対する長門は平然と言い放つ。
以下略
AAS
11
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 16:02:09.05 ID:5kjN12kv0
――懐かしい記憶だ。
これが俗に言う走馬燈なるものなのだろう。きっと目を開けば閻魔大王とご対面だ。
さあ、どんな地獄を宛がわれるのか楽しみだ。
以下略
AAS
12
:
◆k5OCMHkyEc
[saga]
2017/10/29(日) 16:03:01.10 ID:5kjN12kv0
「――まず、提督が無理していたのは全員にバレていたよ」
やっぱりか、と提督は落ち込む。あれほど声が震えていたのだから、当然かもしれないが。
「いや、寧ろバレて正解だったさ。もし、貴方自身が出した玉砕命令だと判断したなら、私たちは純粋な深海棲艦になっていたよ」
以下略
AAS
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