24:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:34:04.03 ID:/zESL2O40
扉を眼前にして二の足を踏む。あの時の私は明らかに不審な退出の仕方だった。
休憩室から戻ってきた私を、皆はどんな目で見るだろうか。
事故の話題が上ったあの部屋で、私は居場所を作れるだろうか。
25:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:34:33.49 ID:/zESL2O40
* * *
ことり「つっかれた……」
26:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:35:02.75 ID:/zESL2O40
* * *
私は力なく倒れ込む少女の半身を腕で抱えた。
27:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:35:33.67 ID:/zESL2O40
*
あれから八日が経った。
その八日間で、私は心身ともに擦り切れきっていた。
28:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:36:06.43 ID:/zESL2O40
*
ピンポーン
ことり「へ、だ、誰……?」
29:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:36:34.84 ID:/zESL2O40
間を置いて再度鳴ったインターホンに思わず耳を塞ぐ。
呼吸と鼓動が早くなっていく。
ついにか、ついに、なんだ。
30:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:37:00.88 ID:/zESL2O40
*
会いたい、今すぐにでも抱きしめてほしい。私の頭を、心を、いっぱい撫でてほしい。
会いたくない、今の私を見てほしくない。二人に轢き逃げ犯だなんて知られたくない。最愛の親友を失いたくない。
31:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:37:28.74 ID:/zESL2O40
二人の前に壁なんて、なかったんだ。
ほかでもない私が、消し去ったんだ。
二人を、受け入れるために。
32:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:37:54.50 ID:/zESL2O40
* * *
穂乃果「お邪魔しまー……って、ことりちゃん!?」
33:名無しNIPPER
2017/10/01(日) 01:38:21.16 ID:/zESL2O40
訪ねてきた理由はお見舞いだったみたい。穂乃果ちゃんの妹から聞いたのかな、仕事の関係でも少し付き合いあるし。
にしてもすぐに来てくれるなんて、やっぱり二人とも優しいなあ。
海未「仕事も休みがちとの話でしたが……まさかこれほどとは」
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