26: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/09/29(金) 18:02:59.39 ID:4lJng8t70
「―――使用ポケモンを選ぶ時の基準は『ジムバッチの数』だ。キミは4つ持っている。だから私はそれに見合ったポケモンを出した。そして、キミは負けた」
「ええ。でも、いい勝負はできていましたよ」
ゴロウは語気を強めていった。
「もう1度、やれば勝てます」
「ああ。そうかもしれない」
ヤナギは認めた後で「キミはなぜ、いい勝負ができたと思う?」と聞いた。
「なぜ?」
「ああ。キミの考えを聞かせてくれ」
「―――それは、ヤナギさんが本気のメンバーで戦わなかったからじゃないんですか?」
「それも1つの要因だがね」
と、ヤナギはかぶりを振った。
「教えてあげよう。健闘できたのは、キミのポケモンのレベルが『ジムバッチ4つ』のトレーナーにしては高かったからだ」
「どういうことですか」
ヤナギはゴロウの目をしっかり見据えていった。鋭い目だ。
「キミのポケモンはよく育てられている―――しかし、レベルに見合った実力を発揮できていないんだ。例えば、私のイノムーが30レベルだとすると、キミのラッタは35レベルくらいだ―――はっきり言って私がキミの立場なら負けることはない」
「何が言いたいのかわかりません」
ゴロウの声が震えた。
ヤナギは自分の白髪を触った。髪を指先でもてあそんだ。
50Res/40.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20