28:名無しNIPPER[saga]
2017/09/21(木) 00:21:33.58 ID:x1eCXNrg0
でも、わかっていました。
鞠莉さんは思いついたように、気まぐれに、何となくルビィを選んだだけ。
今日が9月21日でなければ、ルビィは誘ってもらえたのでしょうか。
ううん、きっと「いつもの3人」で遊びに来たんです。
出掛けてきますわね、と、いそいそ準備をするお姉ちゃんを眺めて、ルビィは目を伏せていたはずなのです。
そうして迎えに来た2人に向かって「お姉ちゃんをよろしくお願いします」なんて頭を下げていたはずなのです。
ルビィも連れて行って、とは言えません。
ありはしないのです。あの3人の間に、ただの妹が入り込む隙なんて。
そしていつか鞠莉さんは、ルビィがどれだけ引き留めても、どこかに飛んで行ってしまうのです。
ルビィ「今日だけ、特別。今日は、誕生日だから……」
そう口に出した瞬間、ルビィは大昔に戻ったみたいに、我慢ができなくなりました。
大粒の涙を溢しながら、みっともなく駄々をこねました。
嫌だ。嫌だ。
ずっと憧れていました。
顔も知らないうちから、お姉ちゃんの話を聞いて、どんなに素敵な人だろうと夢に見ました。
写真を見てから、この狭い地域のどこかで会いはしないかと、きょろきょろするようになりました。
鞠莉さんがAqoursに戻って来てから、少しでも褒めてもらいたくて、ダンスも歌も頑張りました。
これだけなんて嫌だ。
もっと出掛けてくれなくちゃ嫌だ。
勝手にどこかに行っちゃうなんて嫌だ。
ルビィのことだって大事にしてくれなくちゃ嫌だ。
ルビィはきっと、このとき初めて、顔を歪めました。
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