ウサミン星人のいない地球は
1- 20
25: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:57:22.05 ID:n8F8dLyB0
「よかった。今日は誰もいないみたいですね」

事前に調べた通り、今日は定休日で誰もいない。

ベテランの従業員しか知らない裏技で鍵を開けて、菜々は中に入る。
以下略 AAS



26: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:58:05.92 ID:n8F8dLyB0
「ぷ、プロ……んん!」

思わず呼びかけそうになったのを、すんでのところで止めた。

彼が憶えているはずがない。
以下略 AAS



27: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:58:45.43 ID:n8F8dLyB0
「おいこら、笑ってないで説明しろ。いったいどういうことなんだ。なんで皆が菜々のこと忘れてたんだ」

しかし反対に怒っているらしいプロデューサーの声で、菜々はそれどころじゃないと気付く。

「そ、そうですよ!なんで菜々のこと思い出してるんですか!?ウサミン式記録消去装置で地球上の生物の記憶を含めて、この世から菜々が地球にいた痕跡は消えたはずなのに!」
以下略 AAS



28: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:59:31.09 ID:n8F8dLyB0
遡ること数時間。

朝から抱いていた違和感について芳乃について相談しようとしたプロデューサーが、幸子の叫び声を聞いて休憩室に向かった時のこと。

休憩室では異常事態が起きていた。
以下略 AAS



29: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:00:08.46 ID:n8F8dLyB0
「ウサミン?」

なんだろうそれは。

「ウサミン?」「ウサ、ミン?」「ウサミーン?」
以下略 AAS



30: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:00:46.69 ID:n8F8dLyB0
「ウサミン」

とても子供っぽい響きだ。

でもきっと中身は大人なんだと思う。
以下略 AAS



31: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:01:55.18 ID:n8F8dLyB0
なんてことだ。

あんな強烈なアイドルを忘れていたなんて。

俺が思い出したのと同様に、他の皆も思い出したらしい。
以下略 AAS



32: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:02:41.62 ID:n8F8dLyB0
そして今、無事に菜々を見つけたプロデューサーは語る。

「それから皆で手分けして探してたんだ。芳乃に場所を聞いたら移動中みたいだったから、とりあえず菜々が行きそうな場所を手当たりしだいにな」

「そんな……」
以下略 AAS



33: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:03:33.06 ID:n8F8dLyB0
「それで、どうだ?」

プロデューサーが真面目な顔になる。

「どうだ、って?」
以下略 AAS



34: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 23:04:30.60 ID:n8F8dLyB0
「でも、皆がナナのことを思い出してくれて本当に嬉しいです」

大切な人達が自分のことを覚えていてくれる。

それだけで、そんな奇跡だけで、菜々はこれまでの時間が報われる思いだった。
以下略 AAS



47Res/38.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice