26: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/09/18(月) 22:58:05.92 ID:n8F8dLyB0
「ぷ、プロ……んん!」
思わず呼びかけそうになったのを、すんでのところで止めた。
彼が憶えているはずがない。
だから菜々は初対面の人に話しかけるように対応する。
「ど、どなたですか?今日はこのお店はお休みですけ」
「安部菜々のプロデューサーだ。それともウサミンと言ったほうがいいか」
「え……」
菜々はどっと汗をかくのを感じた。
バレてる。彼は間違いなく思い出している。
安部菜々を、ウサミンを、私を。
今目の前でありえないことが起きている。
まったく予想していない事態に、菜々は焦っていた。
なにより、彼が自分を思い出してくれたことが嬉しくてしょうがないのを抑えられない自分に焦っていた。
……嬉しい。
顔がにやけてしまう。
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