南条光「カンシャノアカシ」
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21: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/13(水) 22:02:05.26 ID:dbtwVbjq0

 そのとき、軽トラックの窓が開き、光の良く知った顔が見えた。

「荷台に乗ってください、光!」

「プロデューサー!?」

 光とコータは大きく跳んで、軽トラックの荷台に飛び込んだ。
 タイチも一緒になって、荷台に飛び込む。

「じゃあ、出すよー。振り落とされないように、よろしくちゃ〜ん」

「お願いします、三ツ谷さん!」

 三ツ谷は余裕をもってアクセルを踏み、だんだんと追跡者たちとの距離を話していった。

 三ツ谷が軽トラックでつくば駅に到着したとき、流石のプロデューサーも頭を抱えた。
(軽ってのは、軽トラのことかよぉ)と毒づきそうになったのは、呑み込んだ。
(ともかくも、来てくれたことを良しとしよう)そう言い聞かせた。

 二人と一匹が乗った荷台は農作業の道具やら、ビール瓶を入れるケースやら、薄汚れた紙袋やらで、ごちゃごちゃしている。

 光は、そのわずかな荷台のスペースに脚を投げ出し、大きく息を吐いた。

「ギリギリだったぁ〜」




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