【モバマスSS】世にも奇妙なシンデレラ
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178:名無しNIPPER[saga]
2017/09/14(木) 22:19:27.16 ID:QOYRkH000
終わりです。
おつかれ様でした。


179: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:33:43.57 ID:HUNlZsa0o
お借りします。


180: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:34:10.84 ID:HUNlZsa0o


由愛「食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋……いろんなことが楽しくできる季節になりました」

由愛「でも……私にとってはやっぱり芸術の秋です」
以下略 AAS



181: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:35:34.23 ID:HUNlZsa0o

ある日、閑散とした事務所のテーブルにスケッチブックと絵の具のセットが置いてありました。
新品のスケッチブックは、私が持っているものより、ずっと大きい紙が重なった分厚いものでした。
これなら、どんな絵を描いてもすっぽりと収まるような気がしました。

以下略 AAS



182: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:36:16.08 ID:HUNlZsa0o

……少しくらいなら、使ってもいいよね?

私の中から、ちくりと悪い声が聞こえてきました。

以下略 AAS



183: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:37:00.23 ID:HUNlZsa0o

私が知っている色、いいえそれ以上に、まるで世界中のなにもかもが描けるくらいの種類が詰まった絵の具のセットを前にしてわくわくしないわけがありませんでした。

何を描こうかな……私はまたきょろきょろとあたりを見わたします。
事務所の壁は真っ白で、たまに白黒のプリントやカレンダーがあるだけ。
以下略 AAS



184: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:38:37.76 ID:HUNlZsa0o

どうしようかな、と迷っていると窓のすぐそばにある緑色が目に入ってきました。
白い壁を背に、おひさまの暖かい光りを精一杯浴びようと葉っぱを一生懸命伸ばした名前の知らない観葉植物です。
細長くて、ひらべったい葉っぱは生き生きと緑色を放っています。
葉っぱを支える茎や幹は、大きい葉っぱの影に隠れながらも、弱弱しさや寂しさを感じない力強さを感じます。
以下略 AAS



185: ◆nIlbTpWdJI[sage]
2017/09/18(月) 20:39:39.83 ID:HUNlZsa0o

吸い込まれるほどに絵を眺めていると、なんだか変な感覚になりました。
植木鉢はやさしさに溢れた色をしています、茎も葉っぱも生きていることを力強く感じます。
絵の中の窓の外は突き抜けていくような青空です。

以下略 AAS



186: ◆nIlbTpWdJI[saga]
2017/09/18(月) 20:40:32.70 ID:HUNlZsa0o

地面があったらもっといっぱい草やお花が生えているに違いありません。広げた画用紙に何本も何本も、たくさんのお花を描きました。
私が描いたお花は本物顔負けの、いいえ、絵の具の素晴らしさも手伝って本物以上に生き生きとして鮮やかなものでした。

私は次々に色んなものを描いていきました。
以下略 AAS



187: ◆nIlbTpWdJI[saga]
2017/09/18(月) 20:41:23.88 ID:HUNlZsa0o

テーブルいっぱいの画用紙を見つめて、また周りを見渡して、繰り返しながら考えました。
散々見わたした事務所の風景は、私が描いた世界と違ってずっと変わらない退屈な真っ白のままでした。

真っ白い壁を見て、絵の世界の窓枠に気が付きました。
以下略 AAS



188: ◆nIlbTpWdJI[saga]
2017/09/18(月) 20:41:54.71 ID:HUNlZsa0o

生い茂る草原をさらさらと歩いていき、壁だった場所を森に描き変えていきます。
いつしか、蛍光灯の青白い光はおひさまの暖かな光に変わって、描いた森の奥からふんわりと心地よい風が吹いて来ました。

もう真っ白で何も無い壁はどこにもありません。書類が積まれてたデスクは塗りつぶして苔の生えたごつごつした岩に描き変えました。
以下略 AAS



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