球磨「面倒みた相手には、いつまでも責任があるクマ」
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12: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:35:00.70 ID:wQv5FyAe0


「……だったらどうした、貴様はなんだ? この大日本帝国海軍が誇る軍艦・球磨に住み着く幽霊か、はたまた、妖か?」

「失敬な。この球磨こそ紛うことなき、大日本帝国海軍が誇る球磨型二等巡洋艦の1番艦、球磨だ。知っての通り、佐世保生まれだ」
以下略 AAS



13: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:37:12.99 ID:wQv5FyAe0


「貴様、何を言って……」

「そうだな……舟魂って知っているか? 海の民が航海の安全を願う神さまの事だ。多くの場合は女性である事が多い。まぁ、そんな存在だと思ってくれ」
以下略 AAS



14: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:38:51.92 ID:wQv5FyAe0


「つまり貴様は……神か?」

「そんな大層な者ではない。球磨は『軍艦・球磨』だ。それ以上でもそれ以下でもない。最も球磨以外に似た様な存在が居るのかは知らん」
以下略 AAS



15: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:40:16.79 ID:wQv5FyAe0


――そんな妖怪変化を信じてたまるか。


以下略 AAS



16: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:42:10.81 ID:wQv5FyAe0


「……で、貴様の目的は何だ?」

「……」
以下略 AAS



17: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:43:00.65 ID:wQv5FyAe0


「……いんだ」

「……」
以下略 AAS



18: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:44:24.90 ID:wQv5FyAe0


そして告げられた少女の気恥ずかしそうな声色に大佐は、ふにゃりと自分自身の緊張の糸が緩んだのを感じた。

続けて軍艦・球磨たる存在は言葉を紡いだ。
以下略 AAS



19: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:46:57.43 ID:wQv5FyAe0


「目的は分かったが……それにしても、何故私だけ貴様の声が聞こえるのだ? 先刻まで居た航海長には聞こえなかったようだが」

「球磨にもよく分からんが、どうやらお前とは波長が合うみたいだ。嬉しいぞ、こうしてお前と話せるのは」
以下略 AAS



20: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:48:09.98 ID:wQv5FyAe0


「伊達に15年近く軍艦はやっていない、多少なりとも助言は出来る! 意外に優秀な球磨ちゃんって、よく言われる! 後は……そう! お前も人の上に立つ身だ、何かと孤独だろう。その孤独を枯らしてやる事も出来る!」

「私に助言なぞ必要ない。それに孤独こそ男の本懐。そんなもの犬か軟弱な余計者にでも食わせてしまえ」
以下略 AAS



21: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/08/20(日) 20:49:43.32 ID:wQv5FyAe0


とりあえず害が無いと分かった大佐は、少女の言葉を無視し、だんまりを決め込む事にした。

軍艦・球磨は大佐に何度も話しかけるが、大佐はウンともスンとも言わず、机の上に広げた航泊日誌に記述している。
以下略 AAS



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