177:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 22:38:08.31 ID:hojLDG6p0
一刹那、妹の主砲のリロードの時間を逃さなかった涼風は妹に急接近し十二.七センチ連装砲の火を噴いた。
妹はそれを反射的に間一髪でかわす。
見ているこっちの心臓が止まりそうだ。
そして直後、涼風は妹の真横を通過した。
――何か北上に対して言っているようであった。
妹は驚いたような表情を涼風に向けると彼女のあとを追った。
妹もまた、涼風に対して何か言っているようであった。
それから、妹と涼風は砲撃を交わしながら互いに何かを言い合いながら戦っていた。
いったい何をこんな時に喋っているのだ。相手の涼風は練度が高い上官であるので、話す事に気を取られてしまい、隙を突かれたら終わりである。
「あの子、北上さんのことを挑発して正常な判断を削ごうとしてるように思えます……」
五月雨が不安そうな口調でそう言った。たしかに妹はさっきと比べると動揺しているように思えた。
とは言え、見た感じは妹よりも涼風の方が被弾しているし、谷風と夕張に至っては、ほぼ、谷風に軍配があがっていた。
あとは、夕張を戦闘不能にすればこちらの勝利は確実であろう。
もちろん、慢心は禁物。涼風に妹がやられたら逆転負けだ。
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