176:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 22:36:03.60 ID:hojLDG6p0
そうか、あの涼風は土佐沖ノ島泊地所属なのか。皆、近場の泊地の子たちじゃないか。
――と、試験開始を知らせる砲撃が佐伯湾に鳴り響いた。
そして、開始と同時に谷風は夕張の方へと猛スピードで突っ込んでいった。
一方で涼風は妹の方へと突っ込んでいった。
妹はと言うと、余裕そうな表情で突っ立っていた。おいおい、何してあがる。
それから間もなく突っ込んでくる涼風が北上に向けて砲撃を開始。
北上はそれを眺めながら攻撃をかわした。
正直、危なっかしく見えた。妹には五月雨の真似をするのはまだ早いだろう。
「あの距離の砲撃ならかわせますし、外れます。北上さんの判断力も成長してますね」
隣の五月雨が落ち着いた口調でコメントする。なに、今のは正しい判断らしい。
一方で谷風と夕張はというと、互いに砲撃戦に入っていた。
谷風は得意の速力で、相手の弾数を無力化する戦法をとっているのか、夕張の周りをぐるぐる回りながら砲撃を加えていた。
夕張はその策に嵌るがごとく、谷風にむけて砲撃を繰り返すが当たらない。
妹と涼風の勝負も均衡している。
見た感じ、涼風は接近戦に持ち込みたい感じであるが、妹はそれを寄せ付けないよう砲撃を繰り返す。
双方共に結構な近さで砲撃しており、涼風の方が多く被弾していた。
しかし、彼女はそれでも妹から離れようとせず距離を縮めていった。
妹もまた、意地なのか涼風との距離を離さずに砲撃を続ける。そろそろ雷撃してもいい頃のような気がした。
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