140:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:44:52.80 ID:hojLDG6p0
「それで、私になんでしょう……?」
まじまじと五月雨を見回す宇和島基地の司令を前に、彼女は訊き返す。
「五月雨よ。こんなしけた司令部は辞めて、宇和島に来ないか?
今の五月雨にはここは勿体ない。我々の基地に来れば、もっと大きな任務ができるし、報酬も増えるぞ。……これはお前の将来の為を思ってのことだ。どうだ?」
宇和島基地司令は圧力をかけて、五月雨に問う。
それは、「来たらどうだ」ではなく、「来い」と命令しているのと変わりなかった。
んにしても、しけた司令部と言われるのは誠に遺憾である。
「……お心遣いありがとうございます、宇和島基地司令少将。
しかし、私は現司令官の初期艦であり、五神島泊地に望んで来ている身です。ですから、お断りさせて頂きます。
……それに、ここのみんなは家族みたいなものですし、私にしか出来ない事も沢山ありますから離れる訳にも行きません」
五月雨はそうキッパリと断った。それを見た宇和島基地の司令は口角を曲げて鼻で笑う。
「やはり、昇進や名声、金に興味のない『駆逐艦五月雨』らしい発言だな。どおりで中尉な訳だ。……まあ好きにするがよい。我は貴様の異動を推薦することはできても、異動させる事はできないからな」
それから今度は宇和島基地の司令は妹に目をつけた。
今度は何を言うつもりだ、と考えていると特に妹には何も言わずに彼は私の方へと向かってきた。
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