ある門番たちの日常のようです
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17: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:15:02.35 ID:JoA81wv70
「………もぉ〜〜〜!!片付けても片付けても減らないじゃん!!!」

たっぷり20秒ほどのフリーズを経て──この間に加賀は双子が買ってきた一リットルの御茶のボトルを空にしてサンドイッチ二つを一口で平らげた──ようやく蘇生した鈴谷が悲鳴を上げる。彼女は丸一晩の格闘で減らした分より更に増えた書類を見て、半ば本気度の高い涙を浮かべていた。

鈴谷の名誉のために断っておくと、彼女の事務処理能力は決して低くない。寧ろこの警備府では加賀に次いで高く、活字を読んでいると3分おきに睡魔に襲われる体質の金剛と比べると10倍ぐらいの速度で仕事を片付けてくれる。まぁ「得意と好きはイコールでは結ばれない」とは本人談だが、普段の言動に反して「好きじゃないから雑にやる」という性格でもない。
以下略 AAS



18: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:24:23.41 ID:JoA81wv70
少し大袈裟に囃し立てる鈴谷を呆れた風で、しかしまんざらでも無い様子でいなしながら仕事へと取りかかり始める加賀。
まるで仲の良い姉妹か十年来の友人のように気心の知れたやりとりを交わす2人を横目に、俺の視線は再び机の上に積もる紙の山へと戻っていた。

胸の内に渦巻く暗い気持ちは、単に一向に片付かない仕事に絶望していた先程までのものと少し毛並みが違う。

以下略 AAS



19: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:32:46.13 ID:JoA81wv70
資料の最後のページに挟まっていた、画質の荒い一枚の写真をクリップから取り外して近くで眺める。

写っているのは一人の男の上半身。気怠げな目付きでカメラのレンズを見つめる顔立ちから察するに俺や双子より一、二歳若いか同じくらいの年齢だろう。胸から下げた黒色の逆さ十字のペンダントが重たげに見えてしまうほど身体の線が細く、軍人と言われても俄には信じがたいぐらい写真を見る限りでは「華奢」だ。

( ´_ゝ`)「人は見かけによらないとはよく言ったもんだな」
以下略 AAS



20: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:39:01.46 ID:JoA81wv70
「だいたいな、そんな人外じみた軍人が本当に居たとして………」

喉まで出かかった台詞の最後の部分を飲み込む。例え言葉にしようがしまいが変わらない現実だと解っていても、やはりそれを「自分の声で」形にすることは躊躇われた。

そう、認めたくない。
以下略 AAS



21: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:44:01.81 ID:JoA81wv70
( ´_ゝ`)「………指揮官ともあろうものが部下の前でそんなツラするのはいただけんぞ」

「いっつ!?」

叩きつけられた掌が、背中でバシリと小気味の良い打撃音を響かせた。現役海上自衛隊員の平手打ちは骨まで染みるような衝撃を残し、俺の脳と視界が痛みによってたちまち現実に引き戻される。
以下略 AAS



22: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:54:19.52 ID:JoA81wv70
《貸本屋始めました。見てくださいこの新鮮な生肉》

《色々と突拍子が無いなお前》

21inchの液晶画面一杯にデカデカと現れる、二人のアニメキャラクター。一方は珍妙な形の口元を、もう一方は超絶ブs……奇妙な顔立ちをしたなんともインパクト絶大な絵面で、二人ともちょっとキモいレベルで全身の筋肉が鍛え上げられている。
以下略 AAS



23: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/10(木) 00:57:53.86 ID:rZHkxqxz0
( ´_ゝ`)「………そう言うわけで、だ。

ここが通常運営な内はまだ日本は大丈夫さ、だから少し肩の力を抜くようにしたほうがいいと思うぜ?提督殿」

「………ネットのネタじゃねえかそれ」
以下略 AAS



24: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/10(木) 01:14:26.00 ID:rZHkxqxz0





以下略 AAS



25: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/10(木) 01:16:57.97 ID:rZHkxqxz0





以下略 AAS



26: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/10(木) 01:28:51.91 ID:rZHkxqxz0
『アメリカ合衆国政府は、六月から頻発していた一連の海洋事故の多くがこの謎の生物が引き起こしたと推測、各国のシーレーンを脅かすために明白な意志を持っている可能性が高いと談話を出しました』

『学園艦【ジークフリート】のネイヤン=アレンス生物学教授は、この生物群が人類への強い敵意を持つ種族である可能性を指摘しています』

『イギリス政府はこの新生物による上陸の脅威を取り除くべく近隣海域の封鎖を宣言。EU各国は事前通告が一切無いこの宣言に身勝手が過ぎると反発を強めています』
以下略 AAS



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