21: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/09(水) 23:44:01.81 ID:JoA81wv70
( ´_ゝ`)「………指揮官ともあろうものが部下の前でそんなツラするのはいただけんぞ」
「いっつ!?」
叩きつけられた掌が、背中でバシリと小気味の良い打撃音を響かせた。現役海上自衛隊員の平手打ちは骨まで染みるような衝撃を残し、俺の脳と視界が痛みによってたちまち現実に引き戻される。
( ´_ゝ`)「不安に思うのは解るさ。俺も、ついでに言うと弟者だってぶっちゃけた話最近はいつ深海棲艦が日本に現れるかって想像しちまって不安で仕方ない。ましてやあんたは民間上がりだからな、俺達自衛隊や艦娘ほどみっちり奴等と戦うための訓練を受けたわけじゃない」
兄の方はそう言って、コンビニ袋から缶コーヒーを取り出して手早くあげる。二口ほどを喉を鳴らして飲んだ後、彼は書類の山をガサガサと引っかき回し始めた。
( ´_ゝ`)「とはいえ、いつ起こるか解らないことに対して常に気張ってちゃどっかでパンクするぜ。
あんたは提督、この大洗第七警備府の頭脳であり心臓だ。肝心要の時に動けなくなれば、それこそこの警備府は“死ぬ”ことになる。そうならないために、適度に気を抜くのも立派な提督としての勤めだ………おっ、あったあった」
幾つかの紙束を床に落としながら引き抜かれた手に握られるのは、執務室備え付けのTVリモコン。赤いスイッチが押し込まれ、低い電子音と共に画面を一筋の白い光が横切った後真っ暗だった画面に映像が映し出される。
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