ある門番たちの日常のようです
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23: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/10(木) 00:57:53.86 ID:rZHkxqxz0
( ´_ゝ`)「………そう言うわけで、だ。

ここが通常運営な内はまだ日本は大丈夫さ、だから少し肩の力を抜くようにしたほうがいいと思うぜ?提督殿」

「………ネットのネタじゃねえかそれ」

まさかテ○東伝説で励ましてくるとは思いもしなかったが、言ってしまうならただのジョークのようなものだ。本気にするべきでもないし、身も蓋もないことを言えば仮にアレを真実と捉えるとしても既にこの件で四日も特集が組まれている時点で結局「日本や人類が存亡の危機に直面している」という点は動かしようがなくなる。

それでも、少し悔しいが肩の力はばっちり抜けた。

「まぁ、“本職”殿のアドバイスはありがたく受け取っとくよ」

( ´_ゝ`)「そうしてもらえるとアドバイスした側としても嬉しいね」

口ではあえて軽く、胸の内では深く気遣いに感謝しながら突き出された拳に自分の拳を併せる。コツンと、互いの骨がぶつかり小さな音を上げた。

「いやー、すっごいアニメやってるね〜」

「………脚本家の方は大丈夫なのでしょうか」

(´<_` )「そもそもゴーサイン出した奴もイカレてると思う」

画面内では、珍妙な口元の筋肉が奇妙な顔の筋肉から女の内蔵がぶちまけられる漫画の紹介を受ける面に変わっていた。鈴谷たちは、次々と現れる濃厚で汗臭い絵面を前にやいのやいの言葉を交わしながらもしっかりと楽しんでいる様子だ。加賀と鈴谷は仕事の手こそ止めていないものの、視線が向く割合は圧倒的にテレビに割かれる時間の方が長い。

「…………なぁ、あの調子で定期視聴が始まったりしないだろうな」

( ´_ゝ`)「……………ドンマイ」

少なくとも“今のところ”は、俺達の日常はいつも通りに流れていく。

ただ、その中にあの強烈な絵面が定期的に挟まれることにならないよう俺と兄の方は密かに神への祈りを捧げた。


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