13:名無しNIPPER[saga]
2017/07/04(火) 17:00:38.31 ID:z7qpNiwHO
武器が必要だった。獣を狩るにも、魔族を殺して金を奪うにも、族長のカワイイ娘を救うにも。全てにおいて、武器が大前提だ。特に片手剣がいい。ダンビラみたいな幅広の刀や、レイピアのような細剣ではいけない。適度な大きさのThe Swordが欲しいんだ。
武器の旨をアイシャに伝えたら、弓で思い切り殴られた。イテェな!
アイシャ「勇者はあらゆる武器をマスターせねばならない。幼児でも知っている基本事項よ。あんた、騎士学校で一体何を学んできたんだ」
勇者「剣の扱い方」
アイシャ「あんたもクソだが、その教官も大概
だね。騎士は剣だけ扱えればイイものじゃない。槍・弓・槌・斧etc……。加えて魔法も撃てなきゃ、魔王には到底歯が立たないだろうよ」
勇者「歯が立たなけりゃ、旗でも立てよかギャハハハハッ」
アイシャの正拳突きが、俺の鳩尾にめり込んだ。ヴォエ! 痛いというより、苦しい。消化し切れてない魚がボタボタ口から溢れでる。
アイシャ「真面目に考えな。そうでなきゃ、死ぬよ。温室育ちの坊ちゃん」
勇者「お前も20前後だろガバァ!」
強烈な平手打ち。吹き飛んだ歯が地面に刺さっている。ウワーイ、歯が立たったぞー。
なんて呑気してる場合じゃなかった!
どうにかしてアイシャを引き離さねーと。
山を登る前にパワハラで死ぬぞ。
勇者「とんだ暴力女に捕まっちまったぜ……」
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