勇者「勇者なんてクソ喰らえ」
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12:名無しNIPPER[saga]
2017/07/04(火) 12:59:05.20 ID:z7qpNiwHO
朝食を済ませた俺は、無性に小便がしたくなった。思えば昨日の朝から、一回も厠に行っていない。道理で股間の自己主張が激しくなったわけだ。俺はアイシャが笛を吹いていた岩に立ち、ズボンを下ろして用を足した。
小便の匂いにつられて、魚が集まってくる。イヤー、壮観壮観。仰げばパピプペポ山。

勇者「あれは山なのか? まるきり崖じゃん。急峻な断崖だよ! 滑り台としては0点だね!」

中腹に雲が漂ってる。
ウヒャー、山が真っ白い浮き輪を身につけているみたいだせ。だがあれだけずっしりと構えた高山のことだ、浮き輪なぞすぐに破けちまうんだろうな。案の定、漂っていた雲は形を崩し、小さな欠片となって山の裏側に消えた。

勇者「痩せないからだぜ、高山紳士」

ヒュウと口笛を吹いた時、柔らかい俺の喉に、ダガーの刃が押し当てられた。背後に誰かいる! 全く気配を感じ取れなかった。
俺の脳裏に鎧を着たアサシンが去来する。

勇者「ここまで追ってきたか、不審者め。殺すなら殺すがいいさ!」

アイシャ「あたしだ、バカ」

勇者「あらら? アイシャさんでしたか……」

アイシャ「油断をするな。パピプペポ山は魔族の巣窟。いつどこから敵が襲いかかってくるか、狩人のあたしでも予測つかない」

勇者「今のは油断した俺が悪いのか」

アイシャ「当たり前だ。あんたは鈍い。反応があまりに鈍過ぎる。本当に勇者様か疑うほどに」

勇者「うるせぇ! 調子が悪かったんだよ!」


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