21:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:03:47.44 ID:OXNr9JoL0
まとまりのない、自分でも何が言いたいのか分からない話だったと思います。
でも、千早さんは隣にいて最後まで聞いてくれました。
ただ静かに、私の悩みとも愚痴ともつかない話を受け止めてくれました。
22:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:04:28.28 ID:OXNr9JoL0
♪
23:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:07:35.20 ID:OXNr9JoL0
千早さんと一緒に歌う?
私なんかが?
とまどう私の返答を待たず、千早さんはベンチから立ち上がります。
24:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:09:02.70 ID:OXNr9JoL0
――うぬぼれとかしたたかさも必要――
25:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:12:06.25 ID:OXNr9JoL0
最初は小さな声でした。
でも、楽しそうな千早さんにつられて、どんどん大きな声になっていくのが分かります。
多分、相変わらずちゃんと音程も取れていないと思うんだけど、千早さんはそれに対して何かを言うこともなく、私に合わせるようにして一緒に歌ってくれました。
26:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:13:47.96 ID:OXNr9JoL0
♪
27:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:16:26.65 ID:OXNr9JoL0
数曲を一緒に歌った後、私たちはまたベンチに座っていました。
今まで感じたことのない熱みたいなものが、まだ身体の中に残っているみたい。
28:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:19:06.85 ID:OXNr9JoL0
「彼女はきっとトップアイドルになるわ。……私も、負ける気はないのだけれど」
え……アイドル?
29:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:22:59.55 ID:OXNr9JoL0
あ、その、今日は本当にありがとうございました。
いつもここから見てるだけだった千早さんが、私に声をかけてくれるなんて、それに悩みも聞いてもらったし、アドバイスももらって、一緒に歌まで歌っちゃって、私、今日のこと、一生忘れません!
「そう言ってもらえると、私も…………あの、矢吹さん」
30:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:23:44.93 ID:OXNr9JoL0
♪
31:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 22:29:10.03 ID:OXNr9JoL0
矢吹可奈の生活に、大きな変化がありました。
まずは目の前の合唱コンクールを頑張ろう。そう決めて、朝、昼、放課後の練習に積極的に取り組むようにしました。
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