42: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:17:30.03 ID:/+LAMdvF0
× × ×
こうして教室の鍵を開けてからの事。
携帯を片手に、海老名さんが一言皆に告げる。
「隼人くんと優美子からみんなに伝言ね、『みんな、結衣が嬉し泣きするような素敵なお祝いにしよう!』だってさ」
その海老名さんの声に『おーっ!』と元気な返事が交わされる。
そして、一同は散会し、それぞれの持ち場へ向かう事になった。
――調理担当班side――
全員がエプロンに三角巾という、調理場に相応しい恰好で立っていた。
まずは準備室から必要な道具を持ち運び、用意する。
大鍋、フライパン、しゃもじ、菜箸、包丁、まな板、ボール等々、次々に調理道具が並べられ、まずはそれらの洗浄が始まる。
それらが終わると、今度はホワイトボードにメニューが書き連ねられる。
メニューを確認するように、それに応じた食材が並べられる。
時間まであと2時間、順調にいけば十分に時間内で終わるだろう。
「さてと、まずは……」
「では予定通り、私と相模さんでデザートに当たるわ」
「うん、比企谷、小町ちゃん、何かあったらうちも手伝うから、いつでも呼んでね」
「おう、さんきゅな」
「ありがとうございます、じゃあお兄ちゃん、時間のかかりそうな奴から始めちゃおっか」
「そだな、とりあえずオムライス用に米の仕込みやるわ」
小町の声に合わせ、俺も動く事にする。
こうして、俺達の仕事は始まった。
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