八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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43: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 19:20:23.82 ID:/+LAMdvF0
――教室装飾班side――

 ヒキタニくん達が家庭科室でご馳走の準備をしている一方で、教室には私の指示の元、とべっち、大和くん、大岡くん、戸塚くん、ザザ虫くんの5人がそれぞれ働いてくれていた。

 椅子をどかしたり机を並べたり、男の子同士が協力して何かをヤろうとする仕草についヨダレが出てしまう……。


「海老名さん、こっちの机はここでいい?」

「うんっ、そうだね、そこにお願い」

「よいしょ……結構重いね」

「戸塚、俺も手伝うぜぃ」

 戸塚くんが私に確認を取り、大和くんが戸塚くんのフォローに回る。

 いいなぁ……こういう男の子同士の友情ってすっごくいいなぁ………。

 一通り配置を整えたら、テーブルクロスを各テーブルに被せて準備はOK、続いて私は用意しておいた折り紙やら何やらをみんなに配ることにした。

 今度はそれを切ったり張りつけたりして、教室をデコレーションする予定なのだ。


「なんかこーゆーの、なっつかしいよな」

「ああ、中学ん頃、卒業式とかでやったよな」

「えへへ、そうだね、すっごく楽しい」

「そーいや、ザイモクザキ君の卒業式はどうだったん?」

「……わ、我か? 我の卒業式は………まっすぐ帰宅し、家で我が主の作った馳走を召しておった、ちなみに主と書いて母上と読む……」

「うっわぁー、それってまるでヒキタニくんじゃね? マジヒキモクザキじゃね?」

「あははははっ! マジ受ける!」

「はちざい………はうっ!」

 みんなが言うそのシチュエーションを妄想し、思わず鼻血が出る。


「ちょま、海老名さん? 大丈夫??」

 とべっちの声に慌てて意識が戻り、作業を続ける私。

 今日、私生きて帰れるかなぁ……。


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