178:名無しNIPPER
2017/09/24(日) 18:21:52.56 ID:9Yx7nbA30
シーグラスにマニキュアを塗るように丁寧に作業しながら大井さんは言った。
大井「一体、どの面下げて、今更そんなこといいにきたんですか?もう遅いですよ。私は、「今の提督」にこれっぽっちも魅力を感じません。1ヶ月前に戻ってから言い直してください」
振られたのか私は。
179:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/24(日) 18:22:47.61 ID:9Yx7nbA30
私たちは、この鎮守府にそれなりに平和に暮らしてる。
ご飯をみんなで囲って、笑って、騒いで、どうでもいいことで一喜一憂する。
180:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/24(日) 18:24:36.55 ID:9Yx7nbA30
それ聞いて、私怖くなったんだよね。
だってそれは虚構だから。「提督」が創る偽りの幸せがみんなの拠り所だなんて。
181:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/24(日) 19:01:58.53 ID:9Yx7nbA30
今回はここまでです。また頑張ります。
182:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 10:38:26.43 ID:eGC9jYSS0
楽しみにしているよ
183:名無しNIPPER[sage]
2017/10/15(日) 21:56:21.47 ID:JHkYN6Jv0
続きが楽しみだ!
184:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 01:29:51.88 ID:+wWQUoMO0
私と大井さんの間に隔たれていた心の壁が、やっと少し崩されてきた頃の話。
球磨さんの剥き出しの警戒心も落ち着いて、北上さんと廊下ですれ違えば、にやにやと笑顔で挨拶するようになり始めた、みんな私との距離感を探り始めた時の話。
実はこの鎮守府さ、全滅するかしないかの瀬戸際に立ってたことがあったんだよ。
185:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 01:30:50.15 ID:+wWQUoMO0
私はね、みんなが大好きなんだよ。大井さんだって北上さんだって球磨さんも。
みんな、ここにいるみんなが大事だった。疑心暗鬼な私が見つけた居場所。
186:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 01:32:29.45 ID:+wWQUoMO0
だから、私は、大井さんを見捨てて、みんなを助けることにした。
一番練度と経験がある大井さんを、単機出撃させることで、囮にし、深海棲艦を鎮守府から遠ざけることを選択した。
187:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 01:33:20.25 ID:+wWQUoMO0
私はクズだから、どうやって大井さんが帰ってきたのかわからないけど結果的に誰一人死ななかった。それに甘んじて私はみんなと笑いあってる。
私が大井さんの促した告白に答えられなかったのはこれが理由。私は答える資格がない。応じてはならない、こんな私だから。
188:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 01:34:27.76 ID:+wWQUoMO0
大井「もう十分ですよ」
柔らかい匂いがして、暖かいものが私を覆い隠した。そして力強く私を締め付けると、子供をあやすように背中をさすられる。
215Res/148.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20