青葉「けしの花びら、さえずるひばり。」
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535: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/07/20(金) 03:55:23.26 ID:FKWrXIy5O

鍵の付いた引き出しを開ければ、1瓶のテキーラと、沢山の睡眠薬。
そこに最近、プリントアウトした遺書も加えました。

この連載を終え、それが本になった日の晩。私はこれを飲み、命を絶つ。
それがエッセイを始める時に決めた事でした。
もう世に残したい事は、書き尽くしてしまいましたから。

そして…これが、最後の復讐でもある。
あの時誰も救えなかった私を、私の手で裁く為に。

笑っちゃいますよねぇ…1番強いテキーラを探したら、瓶がドクロ型なんですよ。自分が骨になる為に用意するのに。
引き出しの鍵を閉めたら、ちょうどPCも立ち上がった頃。
その後はお昼も食べず、ずっと画面に向かっていました。

「青葉先生ー、担当の__ですー。」

「あ、はーい。」

あ、もうそんな時間かぁ。

今回の担当さんは、私の1つ下。晩年のジュンと同じ歳の方です。
今日はお世話になってる編集長も一緒で、3人で入念な打ち合わせをしていました。

籠りがちなこの生活をしてると、季節感もおかしくなるものです。
担当さん達が寒そうにコートを着ている様を見て、もう年末だと言う事をようやく思い出しました。


そっかぁ、もうすぐ…。




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