青葉「けしの花びら、さえずるひばり。」
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303: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 04:55:33.43 ID:cuHvI+uf0
父親はわかんない。一体何人と関係あったのか、把握しきれないんじゃないかな。

お腹の中にいる時は、随分大事そうにしてたよ?それでも私を殴るのは変わらなかったけど。
お腹撫でて、歌なんて歌って……私には罵声しか浴びせなかったくせに。

以下略 AAS



304: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 04:56:52.89 ID:cuHvI+uf0
あいつも限界だったんじゃないかな?帰っきて早々、思いっきり私の首を絞めてくれたよ…何であんたはまだ生きてるの!って思ったのかもね。
丁度台所のシンクにぶつけられた感じでさぁ、苦しくて苦しくて……咄嗟に近くにあった包丁掴んで…あいつの喉を掻っ切ったんだ。
しゅー!って、血が噴き出したね。

出たての血って、あったかいんだよね…そのまま私の方に倒れてきて、丁度抱きしめられてるみたいになって。
以下略 AAS



305: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 04:58:21.23 ID:cuHvI+uf0
大人の死体って子供には重くてさ…まずママの腕を切ろうって思った。自分の肩にかける為にね。
丁度クローゼットにさ、新品のノコギリと手斧があったの。
…いつか私を殺して埋める為に買ったんじゃないかな。

その時ね…やっぱり顔が見えるでしょ?段々ムカついてきちゃってさ。
以下略 AAS



306: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 04:59:33.58 ID:cuHvI+uf0
でもその後も、しばらく尾を引いてたかな。
高校入っても、昔の流行り物や思い出話とか話せなくてさ…病気だったから知らないって誤魔化して。
大好きな人と付き合えたりもしたけど……カミングアウトしたら、やっぱり怖がられて振られちゃったりさ。

まぁ自業自得なんだけど、ずっとずっと憎かったよ。あの人の子にさえ生まれなければって。
以下略 AAS



307: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 05:04:24.09 ID:cuHvI+uf0
「…………そんな話。ふふ、衣笠さんサイテーでしょ?」


何を言ってあげればいいのか、分かるはずもありません。
想像なんて届かないぐらい、あまりにも壮絶な半生でした。
以下略 AAS



308: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 05:05:22.61 ID:cuHvI+uf0
今回はここまで。


309:名無しNIPPER[sage]
2018/01/06(土) 01:23:21.44 ID:53s6iQwzo
いつも読んでます


310: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/09(火) 05:00:05.74 ID:55A9FZXzO


数年前、ある新聞記事より抜粋。


以下略 AAS



311: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/09(火) 05:02:01.18 ID:55A9FZXzO



“………綺麗な夕日ね。”

以下略 AAS



312: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/09(火) 05:03:46.55 ID:55A9FZXzO


「……………。」


以下略 AAS



313: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/09(火) 05:05:54.71 ID:55A9FZXzO
その人は解散後は精神的に危うい時期もあったらしくて、バンドの時に比べると暗い曲が多いの。
でも、その暗さが今の私には心地よかったから。

……あのままだったら、どうなっていたのかしら?
きっと私は彼を殺して、今頃刑務所にでもいるのでしょうね。
以下略 AAS



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