新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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83: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 22:47:59.19 ID:nOJuozZtO

美波「それはいったいどういうことなんですか?」


美波は押し込めていた感情に突き飛ばされたかのように身を乗り出し、佐藤の言葉にたいして過敏に反応した。佐藤が美波をほうをむいた。帽子の影が額にかかり、佐藤の細い眼は光があたっている部分と影とのちょうど境界線にあたるところにあった。
以下略 AAS



84: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 22:50:07.94 ID:nOJuozZtO

佐藤「亜人が死んだ回数を測定する方法をご存知ですか? 亜人に痛みを与え、そのときの脳の反応を見ることでその亜人が何回死んだか予測することができるんです。亜人研究は、亜人であった者に苦痛を与えることが前提になっているのです」

美波「でも、亜人管理委員会の方は亜人狩りの危険から守るためだって……」

以下略 AAS



85: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 22:52:05.80 ID:nOJuozZtO

佐藤の顔つきは真剣そのものだった。“われわれ”という主語は、意識的に選択されたものだということがその顔からわかった。だが、その語が意味する範囲は、美波やプロデューサーにとって不確定で、同定しえないものを含んでいた。

“われわれ”。その“われわれ”のなかには、いったいだれが、どれほどの人数が、含まれているのだろうか。これまでの説明から、佐藤は亜人である永井圭を“われわれ”の一員としてむかえいれようとしていることは美波にも推測できた。問題は佐藤の言う“われわれ”のなかで、佐藤自身がどのような位置にいるのかという点だ。美波の目の前にいるこの帽子の男は市民団体の事務局長でしかないのか、あるいは……

以下略 AAS



86: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 22:56:31.03 ID:nOJuozZtO

美波「でも、わたしになにができるんでしょうか?」

佐藤「まずは永井君のことを聞かせてください。大丈夫。どんなにささいな行動でも、それが真剣なものなら、かならず変化のきっかけになりますよ」

以下略 AAS



87: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 22:57:57.18 ID:nOJuozZtO

佐藤「なにか問題が起きたみたいですね」


ちひろはそこで美波のまえに座っている帽子の男が見知らぬ人物であることに気づいたようだった。すこしだけばつの悪い顔をすると、すぐに表情をもどして言った。
以下略 AAS



88: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 23:00:04.80 ID:nOJuozZtO

プロダクションからすこし離れたところに位置しているコインパーキングは、病気にかかったみたいな緑色をした街灯に照らされていた。光は、その駐車場に停めてある一台のワンボックスカーの運転席に座っている男の額にもあたっていた。オールバックにした黒髪が艶やかに緑の光線を反射している。男の眼つきは凶暴そのもので、解放されてからずっと眼に映る人間すべてにナイフを一突きしたくてたまらないようだったが、いまは眠気が瞼になっているみたいに眼を閉じかけていた。

男はなんとか瞼を押し上げ、腕時計を見て時刻を確認した。夜の十二時を過ぎていた。男は腕時計に視線を落としたまま腕を上げ、デジタルの標示盤を囲みを目の下に押し当て、眠気を追い出そうとした。できるだけ眠りたくはなかった。眠れば、記憶が夢のもとになって蘇ってくる。男の人生の三分の一ほどを占める十年という時間は、苦痛の記憶だった。男の脳はこれまで何度も潰されたり、切り取られたり、撃ち抜かれたり、破壊されてきたが、それでも苦痛の記憶はひとつも欠落することはなかった。

以下略 AAS



89: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 23:01:27.37 ID:nOJuozZtO

田中「すいません、ちょっとうとうとしてました」

佐藤「いいよ。もう夜も遅いからね」

以下略 AAS



90: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 23:02:43.68 ID:nOJuozZtO

田中「まあでも、どうせたいした話は聞けなかったと思いますよ。姉っていっても、長い間離れて暮らしてたらしいですし」

佐藤「え? そうなの?」

以下略 AAS



91: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 23:04:50.29 ID:nOJuozZtO

佐藤は首をくいっとかるく動かし、トランクのほうを示した。そこには大型のクーラーボックスが二つあった。バックドアからみて右側の奥に横向きにして並べて置かれている。市販されているものでは最大容量のもので、押し込めることができるのなら人間くらいならはいりそうな箱だった。クーラーボックスの蓋はぴったり閉じられていた。蓋の周りには灰色のダクトテープが何重にも巻かれていて、箱の中身いっぱいに液体が詰まっていたとしてもそれが漏れ出る心配はなさそうだった。


佐藤「操作のコツはもう掴んだかい?」
以下略 AAS



92: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/02/12(日) 23:09:48.61 ID:nOJuozZtO
章の途中ですが、今日はここまで。

デレマスの曲で佐藤さんにぴったりのやつがあるかなぁと考えた結果、「絶対特権主張しますっ!」が歌詞の内容的にすごい合うと思いました。


93:名無しNIPPER[sage]
2017/02/13(月) 11:14:47.08 ID:Fd/hLyVE0



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