新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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137: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:27:47.10 ID:4YLo7u+WO


下村「あっ、すみません、だれか」


以下略 AAS



138: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:28:31.52 ID:4YLo7u+WO

美波は妹の姿を求めて首を大きく動かした。カーテンの向こうを透視しようとするかのように目を強く細めている。


下村「山梨との県境のあたりで発見されました。救急車で近くの病院に搬送されて、いまは状態も安定しています」
以下略 AAS



139: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:29:23.82 ID:4YLo7u+WO

下村「新田さん、お体は大丈夫ですか?」


下村の確認に美波は頷いて答えようとした。ベットの隣に座っているだろう下村に目を向けてみると、下村は黒いスーツと白いシャツという格好ではなく、カジュアルで安っぽい半袖のチェックのシャツを着ていた。
以下略 AAS



140: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:30:21.06 ID:4YLo7u+WO

下村は不思議そうに美波に問い返してきた。その態度が自然なものか装われたものか、美波には判断できなかった。後者だと思うのだが、自信がない。病室で下村に起きたことは鮮明に記憶しているが、その鮮明さ故に間違った記憶ではないのかと不安になってくる。記憶のなかにいる死んだ下村と、いま美波の目の前にすわっている下村はその実在感において、ほとんど遜色がなかった。間違い探しをしているようなものだが、二つの光景は似ても似つかない。ただリアリティにおいて、記憶は現実と同じレベルの強度を持っていた。

診療時間を過ぎた院内は、静かで寂しげだった。ときおり通路に移動する看護師の足音が聞こえるくらいで、患者たちはおとなしく、医療機器は無機質な音を出している。時刻は午後五時半をまわり、病室での出来事から三時間が経過していた。

以下略 AAS



141: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:31:25.58 ID:4YLo7u+WO

下村「事件に関するあらゆる情報に亜人管理法が適用され、マスコミ等第三者に口外することは禁止されます。もし口外すれば刑事罰の対象になる可能性も発生します」

美波「慧理子を誘拐した犯人は亜人だっていうんですか?」

以下略 AAS



142: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:32:30.30 ID:4YLo7u+WO

美波は身体をベットの上に起こしたまま黙り切っていた。美波は下村の送迎の提案もすげなく断ると、さっきからシーツを強く掴んでいる自分の手に視線を落とした。


下村「では、あなたのプロデューサーに迎えに来るよう連絡します。いいですね?」
以下略 AAS



143: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:33:15.33 ID:4YLo7u+WO

下村「いま、新田さんに今回の件に関して口外しないように忠告したのですが……」

戸崎『それはもうどうでもいい。早く合流しろ』

以下略 AAS



144: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:34:49.97 ID:4YLo7u+WO

戸崎『私が何を言ったか聞いてなかったのか?』


戸崎の詰問に下村は屈した。
以下略 AAS



145: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:35:21.72 ID:4YLo7u+WO
今日はここまで。


146:名無しNIPPER[sage]
2017/04/11(火) 00:14:45.01 ID:hkrJS7f6o
今回も良かった


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