138: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:28:31.52 ID:4YLo7u+WO
美波は妹の姿を求めて首を大きく動かした。カーテンの向こうを透視しようとするかのように目を強く細めている。
下村「山梨との県境のあたりで発見されました。救急車で近くの病院に搬送されて、いまは状態も安定しています」
美波「山梨……」
美波はほっとしてベットに倒れこんだ。そこへちょうど看護師がやってきて意識が回復した美波の状態を確認した。とくに問題はなく、額にちょっとした痣があるくらいで、その痛みも徐々に引いていった。
下村「慧理子さんは搬送先の病院で一日経過を観察したあと、こちらに移送されるそうです」
美波「よかった、ほんとに……」
安堵のため息が言葉になったかのようなひとりごとだった。
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