144: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/04/08(土) 21:34:49.97 ID:4YLo7u+WO
戸崎『私が何を言ったか聞いてなかったのか?』
戸崎の詰問に下村は屈した。
戸崎『早く来い。捕まった亜人がどうなるか、その眼でよく見ておけ』
通話が切れた。空は暗く、あたりは灰色に染まっている。病院内の照明は必要な箇所以外は消えていて、下村がいまいる場所も暗さが増しつつあった。下村は左手に名刺を持ったままでいることを思い出した。スマートフォンのキーパッドを表示し、名刺に書かれている番号を押した。耳にあてたスマートフォンから呼び出し音が鳴り続ける。煙草が無性に吸いたかった。通路を行く看護師が下村を見やった。下村は一瞬、注意されるかと思ったが看護師はすぐに前に向き直り、そのまま通り過ぎていった。
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