95:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:40:40.27 ID:I+fdqcufo
「すると、きみは――その、昨日の吸血鬼ってことでいいのかな?」
と、尋ねると、彼女はそれで我を取り戻したのか。慌てて、ぼくを軽く突き飛ばし、少し
96:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:42:29.88 ID:I+fdqcufo
「け、眷属を造るのは四百年ぶり二回目じゃったが、まあその回復力を見る限りにおいて、
うまくいったようじゃな。暴走する様子もなさそうじゃ。なかなか眼を覚まさんから心配したぞ」
97:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:44:33.94 ID:I+fdqcufo
「そう。うぬは眷属、吸血鬼となったのじゃ。さて、従僕よ」
彼女は笑った。
98:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:45:24.55 ID:I+fdqcufo
「……ちょっと、質問いいかな?」
「うん? なんじゃ。何でも言うてみい」
99:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:46:42.37 ID:I+fdqcufo
……えっと……なんで?
今がまだ、太陽が出ている時間帯だから、ということだろうか?
100:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:47:55.80 ID:I+fdqcufo
「儂がこのような姿でいるのは、端的に言って力が足りていないからなのじゃ。力が、
血が不足しておる」
101:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:48:43.06 ID:I+fdqcufo
死なぬだけマシじゃ。と、キスショットは自身に言い聞かせるようように言った。
そう、結果的に、彼女は死ななかった。
102:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:50:47.79 ID:I+fdqcufo
「じゃあ、また質問。キスショットの趣味は?」
「いやいやいやいや待て待て待て待て」
103:名無しNIPPER
2016/05/14(土) 16:52:09.33 ID:I+fdqcufo
「じゃあなぜそんな質問をこの状況下でするのじゃ?」
「いや、とりあえず相手が話しやすそうなところからやってこうかなって。コミュニケーションの
104:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:53:45.00 ID:I+fdqcufo
「で、キスショット、ぼくは、吸血鬼になったんだよね」
「こら、待てと言ったろうに。勝手に話を進めようとするな! まだ先の質問、言いたいこと
105:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:54:44.12 ID:I+fdqcufo
「はああああ……もう、なんじゃ、うぬ、救いようのないあほじゃな。ほんと」
「わかってもらえてうれしいよ」
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