勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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702: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:04:30.40 ID:uAQKxthS0
世界中を歩いて回って―――――変わってしまった世界で、それでもかつての面影を探し続けよう。
703: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:05:28.38 ID:uAQKxthS0
戦士がそんな風に考えていた時だった。
『×××、××××××』
耳慣れないが、それでも人間の言語であることは明白な声が聞こえた。
704:名無しNIPPER[sage]
2017/11/03(金) 20:06:09.17 ID:YJYdW6wwO
3周年おめでとう、そしてありがとう。
最高のSSでした。
705: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:06:22.80 ID:uAQKxthS0
706: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:07:28.68 ID:uAQKxthS0
光の精霊『君たちのことは実に印象深く私の記録に刻まれている。幾星霜の時を超えてまさかまたこうして邂逅することがあろうとは』
光の精霊『驚きを感じるよ。これが縁というものなのかな。久しぶりだな。かつて我が加護を一身に受けた者―――その伴侶、戦士よ』
戦士は驚きにぽかんと口を開けたまま、ぐるりと周囲を見回す。
707: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:08:39.57 ID:uAQKxthS0
――――長い時間が過ぎた。
あれから、夜の帳が下りてなお戦士の話は尽きず、結局、戦士が一度話を区切りとしたのは実に15回目の太陽が昇った時だった。
戦士は樹皮をほぐして得た繊維を編み込んで作った簡易的な服を身にまとっていた。
永遠に近い時間を旅してきた彼女だ。こういった生活のノウハウはもうすっかりと身についている。
708: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:09:28.56 ID:uAQKxthS0
戦士「……………なに?」
ぶるり、と戦士の体が震えた。
戦士「それは、私を殺してくれるということか?」
709: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:10:11.92 ID:uAQKxthS0
710: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:11:03.94 ID:uAQKxthS0
――――瞬間、世界が輝いた。
その様子は、かつて『宝術』が発動した時に似ている。
大地から立ち昇る光は、まるで世界全体が輝きに満ちているかのような錯覚をその中に居る者に与える。
しかし光の強さがかつてとは桁違いだ。
周囲の景色はもはや白銀の一色で塗りつぶされ、視認できるのはかろうじて自分自身の体のみ。
711: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:12:01.86 ID:uAQKxthS0
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