勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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706: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:07:28.68 ID:uAQKxthS0
光の精霊『君たちのことは実に印象深く私の記録に刻まれている。幾星霜の時を超えてまさかまたこうして邂逅することがあろうとは』

光の精霊『驚きを感じるよ。これが縁というものなのかな。久しぶりだな。かつて我が加護を一身に受けた者―――その伴侶、戦士よ』

 戦士は驚きにぽかんと口を開けたまま、ぐるりと周囲を見回す。

戦士「光の精霊…? ならば、ここはもしかして、あの世界樹の森なのか?」

光の精霊『君の知る当時とは場所はかけ離れているがね。海も大地も大きく動いた。それだけの時が経ったのだ』

光の精霊『そういえば、君には礼を言わなくてはな。まさしく奇縁というものか。この森の復活の一因を担ったのは君だった』

戦士「……? 何のことだ?」

光の精霊『忘れているのならいい。遥かな昔の、ほんの小さな物語だ』

光の精霊『それよりも、それこそ覚えている範囲で構わない。私に話して聞かせてくれないか? 戦士。ここに至るまでの旅路を――――悠久の時を生きた、君の物語を』

戦士「………」

 まあいいか、と戦士は思った。
 どうせ時間はたっぷりとある。
 誰かとコミュニケーションをとるのは本当に久しぶりだ。
 その相手がまさかあの『光の精霊』というのは甚だ意外ではあったけれど。
 これも、いい暇つぶしになるだろう。

戦士「いいだろう。話してやる。そうだな、とはいえ、どこから話したものか――――」




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